確かな物
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俺は探知魔法を展開して一番大きなビルの中に入った
先生の事だから今回も何か用意しているんだろうと思い念には念をと数個のサーチャーも飛ばす
なぜ俺がここまで初撃に気を使うのかというと、先生の負けず嫌いな性格に起因している
前にも俺が勝った次の模擬戦の時などチート地味た仕掛けを使う事がしばしばあったのだ
しかも先手必勝、一撃必殺の類が多い
それに加え今回は先生の作った仮想演習システムだ
仕掛けはいくらでも付けることが可能だろう
「マスター、2つ反応があります」
俺はすぐさまマップを確認して映像を出す
どちらもどこからどう見ても先生だ
魔力反応も違いがない事から映像だけでは判別できない
かと言ってこちらが下手に動くと場所がばれる
「フォル、誘導弾2つ生成」
俺がそう言うとそれぞれの銃口の先に魔力弾が1つだけ生成される
今回は先生の策にあえて乗ることにしよう
二丁の銃を構え発射体勢をとり誘導弾をそれぞれに放った
しかし背後から妙な視線があることに気付く
「マスター!」
フォルの声を聞き、後ろを振り返ると俺に切りかかろうとしている先生の姿が目に入った
俺は咄嗟に右に回避する
先生はそのまま突っ込んだのか大きな煙が立ちどのようになっているのかわからない
だが、俺の頭の中はどうして探知魔法やサーチャーに引っかからなかったのかでいっぱいだった
「うーん、初撃はうまくいくと思ったのだが……」
そう言いながら先生は頭をかきながら出てきた
汚れ一つない綺麗な白衣姿のままだ
「……どうやって俺の探知網を抜けてきたんですか」
「それは教えられん。企業秘密と言う奴だ」
先生は悪戯っぽく笑うと大太刀を俺に向けてくる
ともかく今は距離を取らなくてはいけない
接近戦においてこちらが圧倒的に不利なのは明確だ
飛行魔法を展開して宙に浮くと先生も飛行魔法を展開してこちらに接近してきた
俺は一番近い窓から外に出る
だが予想外だったのは先生が壁を吹っ飛ばしたことだ
おかげで煙がそこらに舞って視界が悪い
俺は距離を取るため少し後方に下がった
だが、そこが俺が一番油断した時だった
「マスター!」
フォルが咄嗟に警告を俺に促すがもう間に合わない
俺は後頭部に強い衝撃を感じながら気を失った
☆☆☆
目をさますとそこは先ほどまでいた研究室の天井だった
周りを見渡すとポッドのような物でカップにお湯を注いでいる先生の姿だった
先生はそのまま注いだカップを持って俺が寝ているソファまでくると近くの椅子に座りカップを差し出してきた
「気がついたようだな」
俺はそ
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