-第4話〜燃える聖誕祭〜
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。我々の流れ弾に当たっても知らんぞ。」
ヒュオリ警部は軍と連絡を取り、軍は進路を変えた。アウタレスは未だ見えないものの、砲を装備した者は砲撃を始める。遠くで煙が昇り、その中から巨大で白く、オオカミの様な姿をしたヒカアウタレスが現れた。
「どうしてヒカのアウタレスが…」
困惑するティアナを余所に、村のアウタレス討伐隊は一斉に攻撃を開始した。
「倒す必要はない。とにかく奴を村から遠ざけましょう。」
「うん…」
落ち込むティアナをタナは説得した。無理もない。余程の事がない限りヒカのアウタレスが人を襲う事はそうそう稀だからである。アウタレスは吼え、討伐隊に向かっていった。傷付きながらも、アウタレスは討伐隊を薙ぎ払いながら前に進んでいく。その光景を目の当たりにし、討伐隊の多くはやるせない気分になっていた。軍のヘリに続いて戦闘車両も合流したがアウタレスは討伐隊を分断し、ゲカプラント目掛けて加速する。そこへティアナが腕を左右に広げ、アウタレスの前に立ち塞がった。アウタレスは彼女の目の前で立ち止まる。
「撃つなー!皆銃を下げろ!」
ティアナに気付いたタズは攻撃中止を叫び、タナやヒュオリ警部も周りを止めた。軍は攻撃を続けようとしたが、討伐隊が前にたちはだかった。ティアナは真っ直ぐアウタレスと向き合い、語り掛ける。
「もうやめて!どうしてこんな事するの?この発電所は村のみんなの生活に役立っているんだよ?ゲカを悪い事に使おうとしているんじゃないんだよ?あなたが傷付くのを見ていられない…ねぇ、どうして?教えてよ…」
ティアナの悲痛な叫びにそこにいた全員が静かに見守る。ティアナと向き合っていたアウタレスはゲカプラントを睨み付け、再びティアナの方を向いた。そしてアウタレスは後ろを向き、来た道をゆっくり帰っていった。討伐隊は武器を下げ、軍はアウタレスの後を追おうとしたが、討伐隊に再び阻まれた。
「何故追撃しない!弱っている今がチャンスなんだぞ!」
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こう話すのはフェンラ国陸軍北部方面防衛管区所属の小隊長、ヴィハ・イイミセット少尉。男性。22歳。
「あんたも見ただろう。奴に攻撃の意思はない。ゲカアウタレスとは違うんだぞ?」
タズはヴィハ少尉の前に出て、彼を落ち着かせようと説得した。
「あのアウタレスはゲカ採掘場を襲撃した。犠牲も出ている!」
「怒るのも無理はない。だが一度踏みとどまってくれ。ヒカアウタレスがむやみに人を襲うのは滅多にない事だってあんたも知っているだろう?一応俺達もアウタレスだ。あのヒカアウタレスが襲ってきた時、何か変わった事はなかったか?頼む、教えてくれ。」
ヴィハ少尉は深呼吸した後、口を開く。
「私の名はヴィハ・イイミセット少尉。もしやあなたはゲカの武装サンタ、クローズか。」
「ああ。名をサ
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