THIRD INSTITUTE
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こちらに歩いてきた。
「さて…誰から逝く? 鎧くん? 眼鏡ちゃん? やっぱりここは中尉さんからかしら? あなた忠義が厚そうだものね。すぐに上司の跡を追わせてあげるわよ」
上司の跡を、追わせてあげる?それはどう言う意味?ホークアイさんの上司なんて私が知る限りマスタングさんしかいない。ということは…
「待って… 上司の跡、と言ったわね。まさか… まさか…」
ホークアイさんの言葉に近づいてくるラストはただ口の歪みを強くしただけだった。
それでも全てを悟らせるには十分だった。
「きっ………さまああああああああああ!!」
突然ホークアイさんがいつもの感じからは考えられない程感情をむき出しにして、ラスト向けて銃を乱射した。弾がきれればすぐに補充した。その銃の弾がきれれば新たな銃に即座に持ち替える。それは実に1分ほど続いた。
全ての弾がきれ、引き金を引く音しかでなくなった銃をホークアイさんはなおラストに向けていた。
「終わり?」
ラストは何十発と受けた筈なのに驚異的な再生力のおかげで平然としている。
ホークアイさんはそれを見て、涙を流して膝をついてしまった。
ラストが爪を伸ばしながら近づいてくる。
私はベルトにさした杖を抜きながらホークアイさんの前に立つ。
「そこから一歩でも動いてみなさい。その両足を弾け飛ばすわ」
ラストに向けて真っ直ぐに杖を突き出す。
「やってみなさい」
ラストは迷いなく右足で歩を進めてきた。すかさず杖を振るい、この場で錬成可能な最大電力の全てをラストの足に走らせる。
それはラストの太ももあたりにぶつかり、彼女の両足を文字通り弾けさせた。
「っ!」
突然支えを失い地に落ちたラストの余裕ぶった顔に初めて驚愕の色が浮かぶ。
そこに間髪入れずにもう一撃。杖をすっと振るう。今度は二条の紫電がラストの二の腕に走った。そして彼女は両腕も失った。
「ちっ!やるわね。さすがは国家錬金術師と言ったところかしら」
「一応ね」
私は今度は五度ほど杖を振るった。雷にもにたそれがラストに降り注ぐ。全身を粉々に焼いた。さすがにここまでやればあの再生力も役に立たないだろう。
しかしその予想は鮮やかに裏切られた。
雷の余波で生まれた白煙の中から五本の爪が斬りかかってきた。
「なーー!」
何とかよけるが、杖を五等分されてしまった。これではもう錬成はできない。
焦る私に五体満足で現れたラストは二撃目を加えてきた。今度は伸ばしによる突きだ。
「ぁあ!」
よけきれずに右脇腹に四本の爪が突き刺される。久しい肉体の生々しい痛みに思わず声をあげる。
「ソフィアさん!!」
後ろからアルフォンス君が駆け寄ってくる音が聞こえる。今来ちゃダメ。アルフ
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