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霹靂の錬金術師
PRINCE OF SHIN
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〜」

「いえ、大衆のためにあれ、が錬金術師ですから」

「それにしても凄いですよね、ソフィアさんの錬金術。あいつらがそういうのやったの見たことないです」

あいつらとはエルリック兄弟のことだろうか。

「一応私が時間をかけて独自に作ったものですから」

「へぇ〜凄いなぁ。私とそんな変わらないのに」

「え?」

「え?」

微妙な空気が私たちの間を流れる。
ウィンリィさんは私のことをいくつだと思っているのだろうか。

「ウィンリィさん、私二十三だよ?」

「えぇぇぇー!?」

ウィンリィさんいわく同年代に見えたそうだ。さん付けがそれに拍車を掛けたという。まぁ確かに少し童顔なのは認めるが、ウィンリィさんと同年代には見えないはずだ。見えて欲しくはない。
その後、ウィンリィさんに謝られ、お店の準備に改めて取り掛かった。
そうそうウィンリィさんには説明できなかったから私の錬金術について少しだけ。
私の錬金術は大気から電気を造ることだ。
説明すると、大気中には常に電場と言うものがある。さらに電離作用によりイオンが作られる。それらにより大気には常に一定の電気が流れているのだ。しかしそれは微弱なものだ。とてもじゃないが実用化は難しかった。しかしここである二つの物質が出てくる。シリカ粒子とリン酸アルミニウムだ。大気中に含まれるこの二つは湿度が上がれば上がるほど電気を帯びるようになる。それを私の錬金術で上手いこと調整してやり、目に見えるほどの電気を作り出しているのだ。
しかし逆に言えば乾燥した日は雨の日のマスタングさんではないが、無能に近くなってしまうのだ。



開店をしてにわかに忙しくなったお店に意外な人物が訪ねてきた。
エドワード君とアルフォンス君だ。
エドワード君が機械鎧を壊してしまい、それを修理しに来たそうだ。笑いながら怒るウィンリィさんは怖かった。
私は挨拶をしたあとは会計の仕事に勤しんだ。その間にエドワード君たち三人は中央に行くことに決めたそうだ。私も中央には近々一度帰らなくちゃと思っていたので便乗させてもらう。
その後エドワード君とアルフォンス君は街に出てヒマを潰しに行った。お店が心無しか静かになる。あの二人、主にエドワード君が居ると場が賑やかになるのは何故だろう?そんなことを考えながら仕事を進めていると、ガーフィールさんが何かを拾ってきた。それは男の人だった。

「あの、ガーフィールさん、それは…?」

「お店の前に倒れてたのよね。可哀相だから拾ってきちゃった」

ガーフィールさん、そんな猫を拾う感覚で人を拾ってこないでください。

「ソフィアちゃん、悪いんだけどこの子に何か食べさせてあげてくれる?凄いお腹すいてるみたいなのよ」

「…分かりました。キッチンを使わ
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