デスゲーム開始
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『――残念ながらすでに213名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している』
この言葉に場は一気に静まり返った。
まさに茅場であろう人物の独壇場。
『諸君が、向こう側に置いてきた肉体の心配をする必要はない』
そう言うと、上空にウインドウで各メディアのWEBページが出現した。
『ご覧の通り、現在あらゆるテレビ、ラジオ、ネットメディアはこの状況を多数の死者が出ていることも含め、繰り返し報道している。
諸君のナーヴギアが強引に解除される危険はすでに低くなっていると言ってよかろう。
今後、諸君の現実の体はナーヴギアを装着したまま二時間の回線切断猶予時間のうちに病院その他の施設へと搬送され、厳重な介護施設のもとに置かれるはずだ。
この世界を作った上で、いきなり全プレイヤーがログアウトするような理不尽はしない。
……諸君には、安心してゲーム攻略に励んでほしい』
その冷徹に聞こえる言葉に、周囲のプレイヤー達が騒ぎ出した。
「ふざけんな!そんなのもうゲームじゃないだろ!」
「そ、そうだ!どうせ何かのイベントだろ!」
「長いんだよ!さっさと終わらせろ!」
「ログアウトさせてよ!」
しかし茅場は一切耳を貸す気配はない。
それどころか更に現実を突きつける言葉を連ねる。
『しかし充分に留意してもらいたい。
諸君にとって、<ソードアート・オンライン>はただのゲームではなくなった。
それはもう一つの現実であると言うことに他ならない。
今後、ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない。
HP(ヒットポイント)がゼロになった瞬間、諸君のアバターは永久に消滅し、同時に――――』
――諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される……』
記憶通りの答えだった。
俺は何かに釣られるように目線を動かし、左上に位置するHPゲージをみた。
そのHP……ヒットポイントは708/708と記されている。
これが文字通り、命の数字となるのだ。
「最早死刑宣告だな」
そもそもオンラインゲームでの死なない事の難しさは皆が知っていることだ。
簡単に攻略できるものなら、直ぐに全てを攻略できる。
もしもそうならば、ゲームユーザーはゲームから離れ、他のゲームへと抜けていくだろう。
そういったことにならないように、運営はゲームバランスを考え、大型アップデート、難易度の調節措置をとるのだ。
それは長きに渡ってゲームをプレイしてもらう為であり、悪く言えば利益にする為だ。
それが、それこそがオンラインゲームと言うものなのだ。
『諸君がこのゲームから解放される条件はたった一つ。
先に述べたとおり、アインクラッド最上部第100層まで辿り着き、そこに待つ最終ボスを倒してゲームをクリア
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