暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜
邂逅する者達
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リラには、少し尊敬すら感じてくる。

少しと言うかだいぶ話が逸れてしまうのだが、少女に対して少年があるのに対し、反して幼女に対する単語がないのはどういう訳だろうか。字面からすれば『幼年』なのだが、しかしこれが男性専用などとはついぞ聞いたことがない。

幼年期とはいうが、これは思春期や反抗期と同じ扱いなのであり、やっぱり男性に対する呼称としてはそぐわないような気がする。

それならば男性に対する女性、少年に対する少女ときて、幼女に対するものがないという事は、男に対する呼称が一つ少ないという事になる。

何だこれは。男女差別の一環なのだろうか。

男尊女卑ではなく、女尊男卑なのだろうか。

いやしかし待ってほしい。幼女、少女、女性と女が来ているのに対して、男は少年、男性と来ているかというとそうではない。その間に一つのプロセスが存在している。

それが青年だ。青い年と書いて、青年。

確かに言われてみれば、幼女に対する呼称がないように、青年に対するものは思いつかない。

青い年と書くと、人によって甘酸っぱいと灰色と分かたれる青春と並々ならない関係性を主張しているかのようで日本語の意味の奥深さを見るが、では幼女は何を意味しているかというとまぁ字面通りな訳になるのだが。

閑話休題。

少女達は、訳わからない方向に迷想気味で暴想気味な少年をほっぽりだして会話に花を咲かせていた。

「――――じゃあ二人とも、このゲーム長いんだ」

「ってかあたしからすれば、初日にこのクエやるあんたらがおかしいわよ」

「ちょっとリラちゃん。…………でも、ホントすごいね。コンバートって言ってたけど、前はどんなのやってたの?」

「よくあるファンタジー系」

ほーぅ、と二人の少女は揃って首肯する。

「ファンタジーか……案外あなどれないなぁ」

「ね。GGO(こっち)じゃ近接戦闘なんてそうそう練習できないし」

頷きあう少女達に、ユウキと名乗った少女は「あぁそっか」という言葉を口の中で転がした。

「GGOだとサバイバルナイフくらいしか近接武器がないのか」

「う〜ん、あるっちゃあるんだけど……。まぁ、近付く前に撃ち殺すって言ってる頭ぱんぱかぱーな連中ばっかりだからね。とーぜん人気なんかゼロに等しいわ」

身も蓋もない言葉とともにリラは艦長席の肘掛に頬杖をつき、視線を巡らせる。その双眸が捉えるのは、このクエストの中心と言っても過言でない侵入者リーダーの《死体》だ。

《DEAD》タグを浮かべて転がっているデカい身体を一瞥し、鼻息を一つだけ吐き出して少女は口を開く。

「…………んで、こっからどーするワケ?親玉ブッ倒してもクエ終わってないわよ」

「ていうか、ボク達もこのクエスト詳しく知らな
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