暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
フェアリィ・ダンス編 哀しみを背負った男達
響く鬼
[1/4]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
「お兄ちゃん・・・・」
目の前に眠る、自分の兄、桐ケ谷和人。その寝顔を見ながら、妹である直葉は語りかけた。
「もう、二年になるんだね・・・。あたし、今度高校生になるよ。早く帰ってこないと、どんどん追い越しちゃうよ」
「あのね、お兄ちゃん。今日わたし、不思議な人に会ったんだ・・・」
今日あった出来事を、直葉は語り始める。
「とっても優しくて、とっても強い人だったんだ。思わず名前を聞いたら・・・」
自分で自分を戒めるように、クズだって言ってたんだ。
「いい人だったのにな・・・」
「でね・・・」
直葉が病院から和人の目が覚めたという、急報を聞くのは、この話をしてから三日後のことだった。
僕は・・・。ユキだ。どこにでもいる、恋をしたクズだ。
もう、あの世界は終わったというのに・・・・。僕の好きな人は帰ってきていない。
「何で・・・」
思わず声が漏れる。
「なんで、戻って来てないんですか!アルゴさん!!」
僕は、目の前で横たわる、好きな人を見ながら叫んだ。ライダーズスピリットを使い、ウィザードリングを取り出す。
ルパッチマジック タッチ ゴー!
エンゲージウィザードリングをベルトにかざしたところで・・・僕の意識は途切れた。
「ふぃ〜。やれやれ・・・」
男は思わずため息をついた。カナリアから聞いた少年が、病院を回っているらしくいないので、病院内を走り回っていた。
次の階、行きますか、と階段を上り始めたその時。
「うわっ・・・・」
と声を上げ、少女が足を滑らせ、落ちる。男は急いで手すりに手を掴み、あいた腕で少女を掬い上げる。
「す、すいません。あのお怪我は・・・」
と少女、リズベットこと、篠崎里香が男に尋ねると、男は穏やかに笑って言った。
「鍛えてますから」
と。男は少女に尋ねる。
「なぁ、娘さん。ここで、アルゴっていう子が入院してないか?」
「え?上の階のすぐそこの部屋ですけど・・・」
「悪いけど、そこまで案内してくれないかなぁ」
え、いいですよ、と言って、歩きながら里香は男の名前を尋ねた。
「あ、ごめんね。俺は、響鬼。響く鬼で響鬼」
「響鬼?」
「ん〜まぁ、二つ名なんだけどね、実際の名前は日高仁志っていうんだ」
そんなところで、病室の前に付くと。
目の前には鮮血と怪人。少年が少女を守るように覆いかぶさっている。里香は沈黙する。
「娘さん!病院の人呼んできて!速く!!」
が、里香は目の前の状況が呑み込めず、立ち尽くしていた。
「娘さん、しっかり!!」
響鬼が駆け寄ると、カナリアが飛来する。
「ごめんなさい」
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ