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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第二十四話 決着、二つの王道
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けなら、あるいは戻ることもあるかもしれない」
「ヴィクトルさん……」
「無駄話をした。急ごう」
何を言ってるんだ私は。私のしでかしたことの罪深さは、私が一番分かっているだろうが。こんな気休め、口にする資格さえないくせに。
/Fay
わたしたちはついにオルダ宮に侵入した。
ローエンの言う通り、お城の守りの兵隊さんはほとんどいなかった。たまに兵士さんがいたら、みんなで適当な角とか装飾品の後ろに隠れてやり過ごした。
わたしとかエリーの精霊術で気絶させようか? って聞いたんだけど、ローエンが「シンショウが悪くなりますので」って言って止めた。シンショウってなんだろ。
進路の途中で結界陣が張ってある扉に行き当たった。わかる、感じ取る。結界が侵入者を感知したら、魔物モドキを出す術式なんだ。でも、ごめんね。どんな内容の術でも、〈妖精〉のフェイには効かないよ。
袖を片手で押さえて掌を向けた。それだけでいい。わたしには詠唱も動作も要らない。
「 と お し て 」
蓮の結界陣はガラスが割れるみたいな音をさせて粉々になって消えた。
「さすがはフェイさん」
「同じのがあったら全部フェイが壊してあげる」
クレインさまの進む道のジャマなんてさせないんだから。
この先、2回ほど同じ結界付き扉があったけど、それも掌いっこで無効化した。
そして辿り着く、最後のトビラ。他のどの扉よりも背が高い。
「用意、いい?」
ふり返らないでみんなに聞く。みんながイエスの返事をした。
結界陣を壊して、トビラを開いた。
中にはおっきい王様――ナハティガル王がいて、玉座に座ってた。
「イルベルト。主である儂に本気で逆らうのか? 今なら許してやる。儂の下に戻って来い」
「私の主は、生涯、クレイン様ただお一人です」
おっきい王様の目がクレインさまに移った。視線が向いてるのわたしじゃないのに、潰れそう。真っ向から睨み合えるローエンもクレインさまもスゴすぎだよ。
でも、わたしだって負けちゃダメ。マクスウェルだったら、ミラさまだったら、絶対負けないもん。
「その若造が儂と張り合える器だとでも?」
「正直に申し上げるなら、僕は決して貴方には及ばないでしょう。力も、資質も。ここに来るまでにも、僕は多くの人に支えられてきた。家族に、仲間に、同じ志を持つ人々に」
クレインさまがおっきい王様の真正面に立った。
「そうやって今日まで来て、僕の願いはただ一つだと悟りました。民の命を弄び、独裁に走る王に、これ以上従うことはできないと思ったのも、だから。――誰もが等しく幸福になれる時代じゃない。それでも、その権利だけは、等しく守られなけれ
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