第十七話 闇の双剣士
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
一輝「くそ…おい、どうやったらそうなるんだ?」
シャッハ「明日からここにいるのですから、今でなくても大丈夫ですよ。心配しなくとも明日から礼儀作法を叩き込んで差し上げます」
一輝「…上等だ」
互いに不敵な笑みを浮かべる。
シャッハは一輝の隣にある写真に気づく。
シャッハ「それは…ご家族の写真ですか?随分と古い物のようですが…」
一輝「ん?ああ、父さん達と最後に撮った家族写真だ」
シャッハ「最後…?」
一輝「カリムから聞いてねえか?俺の家族はテロで殺されたって」
シャッハ「殺された…」
一輝「ああ、まあ…もう7年も前の話だ。ある程度の区切りはつけた。後は仇を見つけて一発ぶん殴る。それで終わりだ」
シャッハ「復讐したいと思わなかったのですか?」
一輝「…復讐したら、父さんと母さんが生き返るのかよ?」
シャッハ「それは…」
一輝「昔は…そうだな、そいつらに俺の苦しみを沢山味あわせてやりたかった。でもな、復讐したらしたでまた次の復讐が始まる。復讐をしたら俺と同じ思いをする奴が出るんだからな」
シャッハ「……」
一輝「許す気なんざサラサラねえけどな。悪いな、変な話聞かせて」
シャッハ「いえ…騎士カリムがあなたを慕う理由が分かりました」
一輝「は?」
シャッハ「一輝さん、明日からよろしくお願いしますね」
一輝「ああ、こっちこそな」
シャッハが部屋を後にし、一輝も部屋の電気を消して、目を閉じた。
一輝「(そういや…あいつら元気かな…?大輔とジュン…)」
光が丘にいた時、仲がよかった姉弟を思い出した一輝だったが、しばらくして眠りについた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ