第十七話 闇の双剣士
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一輝「ここがあんたの家…?教会みてえだけど」
礼拝堂のステンドグラスに目を細める一輝。
カリム「はい」
「騎士カリム!!」
カリム「シャッハ」
カリムや自分より少し年上そうな人物がこちらに向かってきた。
シャッハ「よかった…クラナガンで魔法生物が現れたと聞いた時は…と、そちらの方は?」
カリム「こちらは伊藤一輝さん。」
一輝「よろしく、多分カリムの姉貴さん?」
シャッハ「いえ、私は騎士カリムの姉ではなく従者のシャッハ・ヌエラです」
一輝「従者?まあいいけど、その魔法生物だけど、こいつ思いっ切り遭遇したぞ」
シャッハ「…何ですって?」
カリム「か、一輝さん!!」
一輝「安心しな、魔法生物は俺達が仕留めた。それよりも前にガラの悪い男にも絡まれてた。カリムの従者ってんならこいつから目を離すな、大事な主人なんだろ?」
シャッハ「返す言葉もありません…本当にありがとうございます……」
一輝「いいって、困った時にはお互い様だ。じゃあな」
カリム「あ、あの…どちらに…?」
一輝「え?そりゃ時空管理局ってとこに行くんだよ。俺は次元漂流者だからな」
シャッハ「次元漂流者…?」
一輝「ああ、何でこんなことになったのかさっぱりなんだけどな」
一輝はシャッハに全ての事情を話す。
全ての事情を知ったシャッハは時空管理局への報告を自分がすると言って、カリムとシャッハの好意で客室に案内された。
一輝「ふう…」
溜め息を吐きながら、客室のベッドに沈む一輝。
鞄から一枚のボロボロの写真を取り出す。
写真に今は亡き父と母が幼い自分と共に笑っていた。
一輝「……」
レオルモン[一輝…]
シャッハ「失礼します」
ノックの後に入って来たシャッハ。
トレーにはティーセットが載せられている。
一輝「ん?シャッハ…だったっけ?何だよ」
シャッハ「はい…あなたの処遇ですが…」
時空管理局に自分のことを話し、明日の朝にでも管理局が保護しようとしたところ、カリムがこの教会で保護すると言ったらしく、珍しくシャッハに対して我が儘を言ったらしく、根負けしたシャッハは自分がここにいることを認めたらしい。
シャッハ「普段は我が儘を言うような方ではないのですけれど…」
一輝「随分と懐かれちまったなあ…俺、大したことしてねえのに…」
シャッハが入れてくれた紅茶を飲むが、シャッハのように音を立てずに飲めない。
一輝「あれ?シャッハのように飲めねえ…」
四苦八苦してるとシャッハがクスリと笑っていた。
一輝「おい、笑うんじゃねえよ」
シャッハ「フフ…すいません…」
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