暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth20生命の源なる海の中で・・・〜Drachen des OzeanE〜
[10/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ては危険。だからこその融合だ。結界内の水流を操作、アンナの四肢を拘束するために渦を発生させる。まぁなんの布石もなく発生時が丸見えな拘束に引っかかるほど、今のアンナはノロくなかった。

――ネヘミヤの剣――

「・・・助けて・・ください・・・私、死にたくないです!」

「ああ、助けるさ!」

そしてアンナは私を全周囲を包囲するかのように水圧の剣を何十基と展開し・・・「止まって!」叫んだ。剣の射出がピタッと止まったと思えばすぐに放たれてきた。リカバリーを終えた“エヴェストルム”を起動、二槍一対のツヴィリンゲン・ランツェフォルムにし、高速旋回させて剣を粉砕していく。

「・・・もう少しの辛抱だ、アンナ!」

私の言葉に「・・・はい!」そう強く頷いたアンナ。そしてアンナは槍投げ選手のような体勢を取る――と、「水圧の槍の投擲です!」これから放つ攻撃が何かを教えてくれた。案の定、アンナの手に圧縮された水圧の長槍が生まれた。
“エヴェストルム”の片方を剣形態にし、柄頭から魔力の縄を作り出し連結、鞭の形態パイチェ・フォルムにする。槍形態の“エヴェストルム”を手に、魔力縄の先端に繋がれた剣形態“エヴェストルム”をブンブン振り回す。

――オトニエルの海槍――

「もう勝手に私の体を使わないで!」

投擲された水圧の槍に向けて振り回していた“エヴェストルム”を繰り出す。先端同士が衝突。水圧の槍を潰し、そのままアンナの元へと突き進む。アンナの体が彼女の意思に反し横移動を行う。それでいいんだ、それが狙いだ。手にする“エヴェストルム”をクイッと動かす。それが魔力縄に伝わり、先端の“エヴェストルム”の軌道が変化。

「あ・・・っ!」

アンナを魔力縄で簀巻き状態にする。“エヴェストルム”をグッと引っ張り、アンナをこちらへ引き寄せる。魔力炉(システム)を限界ギリギリにまで稼働させ、アンナの魔族化を抑える術式をスタンバイ。

「少しキツイが・・・」

「耐えてみせますっ!」

強い意志の光を宿すアンナの瞳を見詰め、彼女の胸元――心臓付近に触れる。アンナは最初は呆然。しかし男である私が、少女である自分の胸に触れられたと理解したところで顔がボンッと真っ赤になった。辛さ、悲しさ、悔しさで泣いていたアンナだったが、今は恥ずかしさ――羞恥で泣きそうだった。とりあえず「すまない。血液が集中する心臓でないとダメなんだ」頭を下げて謝る。

「ひぅ、い、いえ、大丈夫です、お願いしま――あん?・・くすぐった・・・」

「・・・爪を立てるぞ、痛むだろうが・・・必ず傷は治すから」

「お、お願いします!」

右手の五本の指の爪を立て、アンナの肌に傷をつけ血を流させる。魔力を放出。流れる血を介してアンナの体内に魔力を流していく。ビクンと体を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ