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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth20生命の源なる海の中で・・・〜Drachen des OzeanE〜
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たくない・・・!」首をフルフルと横に振る。先の次元世界での契約を思い出す。フェイトたち“機動六課”が“霊長の審判者ユースティティア”の先代・終極テルミナスに精神操作され、私と先代3rd・テスタメントのシャルと否応なく戦わされたあの事を。
(あの時も、みんなを泣かせてしまったよな・・・)
「お願いです、オーディンさん・・・私を・・・」
空いている左手を握り拳にし、アンナは振りかぶった。こっちも動く左手で右拳打を受け止める。そしてアイリが「マイスターから離れてよねっ!」飛び出して、アンナの顔面にダブルパンチ。見事に鼻っ面に直撃して、アンナの鼻から血が流れ出る。
それでもアイリの攻撃は止まない。頬に額と殴る蹴る。さすがにアンナ――と言うより魔族の意思は離脱を考えたようだ。私がアンナの左拳を放すと「オーディン・・ふぁん・・・」彼女はその空いた左手で鼻を押さえつつ離れた。
「ぐ・・・っ」
“アインホルン”が抜かれた痛みに苦悶を漏らす。しかしレイピア型と言う細身の剣で助かった。幅のある刀身で貫かれればそれだけ回復が遅れるからな。治癒の魔道ラファエルで傷口を治す。アイリが「マイスター、大丈夫なの!?」そう心配してくれ、「大丈夫だ」と微笑みかける。そしてアンナは“アインホルン”の細身の刀身に付着した私の血を、海中に溶けて消える涙を溢れさせす目で見、
「お願い・・・私を・・・殺して、下さい・・・!」
そう苦しそうに呻いた。馬鹿を言うな、誰が殺すものか。君をエリーゼ達の待つアムルへ絶対に連れ帰る。それは誓いだ。だから「生きる事を諦めるなッ」そう怒鳴りつける。私とて自分を殺してやりたいという苛立ちを、“堕天使エグリゴリ”を助けるというシェフィとの約束を果たす、その思いで捻じ伏せて・・・今も生きている。約束を果たすその時まで、私は無様でも何でもいい、生き抜いてやる。
「諦めたくなってしまっても仕方がないじゃないですか!」
「何故そんな事を言う! 諦める必要がどこに在る!」
――ヤコブの荒流――
私とアンナの間に巨大な渦が発生した。海底の砂を巻き上げ、沈殿していた大木やら瓦礫をも巻き込んだシャレにならない大渦だ。しかも「まずい、引っ張り込まれる・・・!」渦に巻き込まれそうになるのを必死に耐え、距離を取ろうとしたとき、「ダメ!」アンナの悲鳴。
アンナは渦に向かって水人形十数体を吶喊させ、あろう事か瓦礫にタックル、私へ向け突き飛ばした。渦の水流を利用した事で瓦礫は高速で飛来してくる。直撃すると圧死だな。こちらも水流操作を行い瓦礫の速度を鈍らせたあと、水圧の砲弾を打ち出す拳打ルゴナラークで迎撃。瓦礫を跳ね返す。その瓦礫は渦に巻き込まれている他の瓦礫や木々にぶつかり、拡散させた。
「私は人間じゃなかったんですよっ!
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