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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth20生命の源なる海の中で・・・〜Drachen des OzeanE〜
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跳ねさすアンナが「んぁ・・・」息を漏らす。
――NYD(ニード)――
アースガルド王族にのみ扱える原初の魔道ルーンを発動。ニードは束縛・抑制のルーンだ。これで魔族の血を抑えつける。今のアンナは、“エグリゴリ”の誰かの神秘によって、魔族の血を無理やり覚醒された状態だ。
先祖返り。ラインラント・ハーメルン家の先祖の誰かがアルベルトゥス・フォカロル一族と関係を持ったんだろう。魔族と人間が交配した場合、その子供の外見や中身は十中八九人間になる。現実の人間と幻想の魔族。どちらの存在が強いかは考えるまでもないんだが・・・。アンナは特に血が濃かったんだろう。
「ぅあ・・・ぅぐ・・・!」
――ネヘミヤの剣――
水圧の剣が10基と展開される。だが心配はない。何故なら『アイリが迎撃するからね!』頼もしい相棒が居るんだから。
――フリーレン・ドルヒ――
倍の20基の氷の短剣が作り出され、射出される直前の剣へ向かって行き、相殺していく。威力がほとんどない。それにアンナの下半身にも変化が起き始める。鱗が徐々に消えて行っている。というかバストトップを覆う鱗もだ。慌てて「我が手に携えしは確かなる幻想」と詠唱、術式や能力などを保管している“英知の書庫アルヴィト”から、
「
変化せしめし乱音
(
ディゾルディネ・カンビャメント
)
」
ある術式を発動させた。それは対象を強制変身させる術式だ。外見や服装とか。アンナに着せたのは何てことはない普通のロングワンピース。これでアンナが裸体を晒すなんて悲しい事故は起きない。
――EOLH(エオロー)――
次に保護・防御策構築・庇護のルーンを発動。魔族の血を封印レベルにまで防御し、2度とこのような事が起きないようにアンナの人間としての血を保護。
「・・メ・・・ダメ・・・来ないで・・・来ないでっ! 私は・・魔族なんかじゃ・・・ないっ!」
“エヴェストルム”の魔力縄の拘束を引き千切らんばかりに暴れるアンナ。アンナの背後に回り、「ああ、そうだっ、君は人間だ!」強く抱きしめる。
「っ!・・・あぅ・・ぐ・・オーディ・・ンさん・・・!」
「もう少しだ! がんばれ、アンナ!」
――IS(イズ)――
最後に、望まれない活動力の制御と封じ込めのルーンを仕掛ける。ルーンによる三重封印結界。これを打ち破る事が出来る奴はそうはいない。今のアンナなら特にだ。アンナがブルッと大きく体を振るわし、「ぅああああああああああ!」魔族の血の、最後の抵抗とも言える魔力放出を行った。
――
女神の救済
(
コード・イドゥン
)
――
しかし残念。その魔力、頂こう。消費した魔力を一気に回復させる。我ながら最高の術式を生み出したものだ。アンナの魔力放出も収まり、彼女は項垂れた。よし、完全に人間に戻る
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