暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth20生命の源なる海の中で・・・〜Drachen des OzeanE〜
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未完成な術式である下級の水流系術式を発動。アンナの周辺の水圧を操作して機雷を作り出し、包囲する。この時代にはまだ存在しない非殺傷性を追加付与。これで間違ってやり過ぎる事はない。魔力ダメージと、魔族に通用するよう神秘を今まで以上に上乗せした一撃だ。
魔力ダメージで昏倒させ、ゆっくりと魔族化を解く。これがセオリーだろう、今のところは「なっ!」機雷を炸裂させる。アンナが機雷の爆発によって発生した泡で見えなくなるが・・・・まぁ当然「これくらいで昏倒しないよな・・・!」アンナは無傷の姿で現れた。

「斃さないと、斃さないと・・・」

魔界の言語を発するアンナ。虚ろな灰色の瞳は銀色の光を放ち、両腕を大きく広げた。身構える。「っ・・・?」私とアンナの周囲半径300m圏内の水流が自然のものではなく、操作されたように不自然な流れとなったのに気付いた。さっきと同じ水流操作か? アンナは広げていた腕を私へと向けた。来る。そう思った瞬間に、「あなたを斃さないと!」アンナがそう叫び・・・

――ゼルバベルの叱責――

「水流造形の術式か・・・!」

数えるのも億劫なほどに生み出された水人形。それらが一斉に襲かかってきた。私も水流を操作し、海中を高速移動。向かってくる水人形を起動した“エヴェストルム”を振るって真っ二つにするが、『マイスター、すぐに再生しちゃうよ!』アイリの言うとおり水人形の素材は海水だ。
海水真っ只中でどれだけ水人形を潰そうとすぐに再生され、また新しいのが生み出される。アンナ・ラインラント・ハーメルン。彼女のずっと遠い祖先の中に、魔界最下層の一国・海国シュゼルヴァケティアの一員がおそらく居たんだろう。

――激動する水霊の歯牙(ヴァダーヒスモス)――

――ギデオンの咆哮――

私は水流砲撃を放つ。砲撃はアンナと私の間に居る水人形を粉砕、巻き込みながら突き進み、アンナに着弾する寸前で彼女も水流砲撃を放って相殺した。そこからは砲撃の撃ち合いだ。アンナはただ砲撃を撃つだけだが、私は砲撃と水人形の両方に注意しなければならない。
やはり水中戦が出来るとは言え、向こうは水の魔族だ、どうしても差が生まれてしまう。しかも問題はアンナだけじゃない。海上――正確には島の上に在るミナレットから膨大な魔力が放たれたのを感知。

(カリブルヌスか・・・!)

海上に居ればどうとでも対処が出来るが、残念ながら今は海中、しかも戦闘中。そして海中にまで届くカリブルヌスの閃光。放たれてしまったな。ミナレットを潰すための魔道エーギルを使いたいが、海中に居ては発動できない。やはり早々にアンナを助けないといけないな。

『アイリに何か出来る事ない? 何でもやるよ!』

アイリが頼もしい事を言ってくれるが、今のアイリに出来る事はそうない。いや、氷結
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