暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth18風は吹き荒び、焔は燃え上がり〜Flamme VS sturM〜
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蹴打を繰り出して衝撃波を放ったフュンフ。奴の速さ、静止状態ではいい的になってしまう。ゆえに動き続けての一撃離脱戦を続行。迫る衝撃波。術者のフュンフ。この2つから目は逸らしていない。だからこそ衝撃波を回避できた。
しかし、フュンフの姿をいつの間にか見失ってしまっていた。辺りを見回そうとして、「ぐっ・・」右太ももに痛みが走った。見れば5つの斬撃痕があり、そこから流血していた。背後から笑い声。勢いをつけずにゆっくりと振り返る。左の爪に付着した私の血を舐めまわすフュンフが居た。

『そのまま肉を削り取ってあげるわ!』

獣のように身構えたフュンフの姿がかき消える。まるでリサの使う閃駆、そして法陣結界のようだ。リサも今のフュンフのように縦横無尽に跳び回り、多方向からの襲撃を行い続ける戦術をとる。フュンフとリサの違いは、リサは直線的な動きのみだが、フュンフは空に流れる風の如く掴みどころが無い。
そして最たる相違は、この何とも言えぬ強烈な殺意。あまりに濃厚。それゆえにこの周囲一帯は殺意に満ち、フュンフの動きを追えない。肌で感じる風の流れ。耳に届く風切り音。その2つが、私の命を繋ぎ止めている。“レヴァンティン”と鞘の二刀流で、フュンフの攻撃を苦労はしているが防ぐ。

『しつこいわね、あなた!』

苛立ちを見せるフュンフ。お前は今すぐにでも私を討ちたいのだろう。急がねばロードであるファルコの身体が保たない。

(見ろ、後悔しているだろう・・・?)

最初の一撃で私を討たなかった事を。「フッ」笑みを浮かべて見せる。姿をハッキリと見せたフュンフの表情が面白いほどに怒りで歪む。

『この・・・! カートリッジロード!!』

右腕以外の武装が全てカートリッジを数発ロードしていく。ファルコの魔力が跳ね上がる。

――ギガント・トイフェル・ルフト――

血走る目をギラリと光らせ、『本当に頭にくるわ!』左腕を大きく3度払い、巨大な真空の刃を3発連続で放った。

『とっとと墜ちなさい!』

中遠距離の攻撃を布石とし、フュンフが本丸として直接攻撃を加えて来るようだ。様々な攻略法を思い描いた。が、真空の刃は軌道を変えて空へと上っていく。直感が働く。すぐさまその場から全力で離れるために空を翔ける。
その直後、私の直感が正しかった事を知る。3つの真空の刃は上空で破裂し、小型の刃として無数に降り注いできた。そしてフュンフ。今までと同じように姿が目にも留まらない程の速度で、私の背後へ回り込んで来た。

――ツェアライセン・シュラーク――

――パンツァーシルト――

「む・・・!」『一発で粉砕!?』

フュンフの繰り出した、相手に対して自分が横向きになって蹴る技・踏み蹴りは、当然の如く魔力付加。私が咄嗟に展開した障壁は、全く役に立
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