暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth18風は吹き荒び、焔は燃え上がり〜Flamme VS sturM〜
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魔力弾に追尾性が無いのは助かる。一度避けてしまえば恐れる事はない。

『シグナム。避けてばっかりじゃ・・・!』

『判っている。・・・・あれをやってみるか・・・』

“レヴァンティン”を鞘に収める。すると「諦めたのか!? だったらその場に突っ立ってろ!」ファルコはそう言い放ち、馬鹿正直に私の真正面に来るように軌道を変えてきた。それは私が望んだ軌道だ。カートリッジをロードし魔力を圧縮し、居合いの構えを取る。

「いくぞ・・・!」

――飛竜一閃――

“レヴァンティン”を抜き放ち、連結刃たるシュランゲフォルムと化した刀身に魔力と炎熱を付加した斬撃・飛竜一閃を、向かって来ている竜巻の蛇――ファルコへと放つ。紫電一閃と並ぶ私の決め技の一つだ。貫通性が高く、並の防御など無意味とする。
竜巻の蛇と化しているファルコは以前、紫電一閃の一撃の下に撃破した。威力だけで言えば紫電一閃以上である飛竜一閃だ。確実に潰せる、そう判断出来る。竜巻を解除するまで待とうと思っていたのだが、時間を掛けて勝利への道を確実にするという余裕が無いのも確か。

「面白れぇッ! 勝負だっ!」

その直後、竜巻の蛇と飛竜一閃が真正面から衝突、爆発を起こした。手応えあり。これで決まった、と確信した。柄を握る右腕を引き連結刃を戻す。何事も無く戻ってくるはずだった。しかし妙な引きがある。だが爆発で起きた煙幕で目視出来ん。

『シグナム・・? どうし――』

――トイフェル・ルフト――

「く・・・!」

――パンツァーシルト――

煙幕を斬り吹き飛ばし飛来した7つの真空の刃を間一髪で障壁で防御。その際にハッキリとファルコの姿が見えた。正直私はその姿に目を疑い、絶句した。ファルコが鷲掴んでいるのは、連結刃の剣先ひとつ前のワイヤーだった。剣先は奴の胸に届いていなかった。

『う、嘘だろ・・・!』

「馬鹿な・・・!(撃破するどころか防がれただとっ?)」

私が憶えている限り飛竜一閃への対処で、ダメージ覚悟で鷲掴む、などなかった。たとえ思いついたとして実行しようとも、そのような事は絶対に不可能。障壁を貫かれ、討たれるのがオチだ。しかしファルコはその不可能を実現させた。しかし奴の騎士甲冑は所々が崩れ、顔面も額から流れる血で赤く染まっている。
剣先は届かずとも魔力は届いたようだ。それだけのダメージを受けながらも表情はしてやったりと言った風に笑み。奴は「は、はは、ははは」とかすれた笑い声を発し、連結刃のワイヤーを掴んだまま宙を蹴ってさらに上昇していく。柄をグッと引くが、ガッチリと掴まれているために刀身を引き戻せない。

『各騎! ミナレットの近く、島に降り立っている場合はすぐに避難してくれ!』

ファルコとの睨み合いが始まった時、オーディンから
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