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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth18風は吹き荒び、焔は燃え上がり〜Flamme VS sturM〜
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あッ!!」負けてしまった。一直線に向かってくるフュンフ――いや違うな。髪色がフュンフの一方的な翡翠から、融合バランスが整った濃い緑色に戻っている。
――ツェアライセン・シュラーク――
私を海中へと叩き落としたあの踏み蹴りだ。無理やりに身体を捻り直撃を避ける。普通なら勢いのまま海へと突撃するのだが、ファルコはまた空を蹴り急停止し「避けても無駄さ!」回し蹴りを繰り出してきた。体勢があまりに悪かった事もあり「づあ・・!」直撃を受けてしまった。やはり障壁を一撃で破壊された。蹴り飛ばされている中、『これ以上、シグナムを傷つけさせない!』アギトが叫ぶ。
――ブレネン・クリューガー――
私の周囲に9つの火炎弾が発生、それらが一斉にファルコへと向かって行く。真っ正直に風の魔力弾で迎撃した。その一瞬の攻防が私の体勢を整える時間を与えてくれた。アギトに礼を言いながら、ダメージ確認。
(む、肋骨が何本か折られたな。違和感がある)
痛みはもちろんあるが、構っていられない。ファルコが疾走してくる。
――ブレネン・クリューガー――
――グラナーテン・ヴィント――
私とファルコの間で相殺し合う、2人の融合騎の魔導。そしてロードたる私とファルコはその中を直進し、互いの姿を見据える。
「はぁぁあああああああッ!」
「おおおおおおおおおおッ!」
互いに必殺の一撃を人体の急所に向け繰り出し続ける。直撃さえすれば致命傷を負う。しかし決まらない。当然だがな。火花が散る。一瞬の閃きに、ファルコが僅かに目を伏せた。その隙は好機。直撃するまでの時間が最短である刺突を放つ。捉えた。“レヴァンティン”の剣先が、奴の右肩を貫いた。
「づっ・・・!」
『ファルコ!?』
右腕はすでに使いものになっていないため、出来るなら左肩を潰したかったのだがな。まぁいい、欲張る事もない。出血が酷いため、すぐにでも止血や治療をしなければ、いずれ死に至るだろう。
「今さら右を殺したくらいで勝った気になるなよ!」
右肩を貫かれながらも左の貫き手を突き出して来るファルコ。鞘で防御したのだが、さすがに何度も防御に使っていたのだ、ついに粉砕されてしまった。だが最後まで私を護ってくれた。破片が飛び散り、ファルコの顔面――運悪く目を襲う。
私の顔にも散って来たが、奴とは違い、運良く目より下だった。運すらも味方してくれているこの状況。ここまで来て負けるわけにはいかん。鞘を砕いても勢いが止まらなかった奴の貫き手は私の右頬を浅く裂いた。肋骨、太もも、頬。それくらい持っていけばいい。だが、この命と信念・・・そして勝利だけは奪わせん。
「ファルコ!」
『フュンフ!』
鞘の残骸を手放して空いた左手を握り締め、ファルコの顔面に拳打を繰り出
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