暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth18風は吹き荒び、焔は燃え上がり〜Flamme VS sturM〜
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†††Sideオーディン†††

ドカンといきなり強大な魔力反応が現れた事で、私の固有魔術における水流系最強の儀式魔術、エーギルを中断してしまった。その直後に海面の至るところが爆ぜ、その地点より海水で出来た巨大な槍が私たちの居る空に向け突き上がって来た。
ギリギリだったが回避に成功。周囲を見回し、シグナム達も回避できていた事を確認。だがプリュンダラー・オルデンの獣たちは、まさか味方(だろうな間違いなく)の攻撃がここまでの事だと思っていなかったのか直撃を受け、海水の槍に穿たれバラバラに粉砕された。

(この感じ・・・魔導・・・? いや、違う・・・まさか・・・!)

今の海水の槍に使われた魔力に、この時代では考えられない“力”が使われているのが判った。その“力”を扱えるのは、この世界、この時代においては私と“堕天使エグリゴリ”、そしてイリュリアが造った“エグリゴリ・レプリカ”のミュール(ゼフォンはまだ弱い)だけだ。

(だが、足元に広がっている海の中から感じ取れる魔力からして、誰も該当していない。では誰が? では何が?)

今の一撃を放った奴を見極めようと眼下を見下ろす。その時、また大きな水柱が立った。身構える。だが攻撃ではなかった。噴き上がった海水が落ち、その術者の正体が私たちの前に現れた。人間の女性の上半身(胸だけは申し訳程度に鱗で隠れている)。竜の尾の下半身。背には天使と悪魔の翼がそれぞれ2枚ずつの計4枚。

「・・・・アンナ・・・!?」

目を疑った。こうして実際に視界に収めているにも関わらず、信じられない。むしろ信じたくない。なにせアンナが変わり果てた姿で私たちの前に現れたのだから。それだけじゃない。もう1つ信じられない事実が、この場で私だけが知るその事実が、私の頭を混乱させている。
しかし、どこかで判っていたのかもしれない。ただの人間の娘であるアンナが時折放つ威圧感。ただの人間の威圧感に気圧されるような私じゃない。それなのに、アンナの威圧感には参っていた。ずっと何故か、と考えていた。その答えが今、こうして私の目の前に現れていた。

「アンナ・・・。そうか、君は・・・!」

『オーディン! アンナが・・・アンナが改造されちまった!』

『何という事だ・・・!』

『改造して、しかも私たちの迎撃をさせるなんて・・・許せない・・!』

『我が主。いかがなさいますか・・・!?』

『マイスター! まさか戦うなんて言わないよね!?』

『・・・それ以前にハッキリと自我があるかどうかが判らないな。有れば説得が出来るだろうが、無ければ戦うしかないだろう』

ヴィータ、シグナム、シャマル、ザフィーラ、アギト、シュリエルの順で思念通話が送られてきた。改造された、か。アンナのあの姿に心当たりのある私以外はそ
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