第二の晩 (2)
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には手紙の他に、1枚のカードが入っていた。手紙を抜き取る際に床に落としてしまい、それを拾い上げようとしたのと同時に悲痛な叫び声が響いた。
「うわああああぁぁぁぁッ!! 親父ィィィィィィ! 霧江さぁぁぁん...! 誰だ、こんな酷いことをしやがったのはッ!? お前か。お前が、お前がああぁぁぁ!!!」
「や、やめるんだ戦人くん! 僕らが部屋に来た時には、もうこの状態だったんだ。彼は犯人じゃない!」
「じゃあ! 誰がやったって言うんだよ!?」
泣き叫ぶ戦人の後ろには、あまりのことに声を出せないでいる女性陣と、死体をみてもケロッとしている真里亞がいる。
戦人に殴られる前に、手紙の存在と同封されていたカードについて説明する。召喚うんぬんは省いて、だが。内容の確認は今からだ、と伝えると譲治からそれを読むように命じられた。ここは大人しく従うとしよう。
「...これにて、寄り添いし者は......。
『これにて、寄り添いし者は引き裂かれました。
碑文の謎解きの方は進んでいますでしょうか?
我が友人を饗してくださいましたでしょうか?
どちらにせよ、もうゲームは始まってしまいました。止めたくば碑文の謎を解かれることをオススメします。
黄金のベアトリーチェ』
......だそうだ。
このカードには『我が名を讃えよ』と書いてある」
これで、第三の晩も完了した。
◇◆◇◆◇◆◇◆
ゲーム盤の外に戻ると、涙目になった戦人に殴られた。突然の出来事に上手く対応出来ず、大きく体が仰け反ったがダメージは無い。頬に若干、違和感がある程度だ。
おそらくは、両親の死を見せられたことへの怒り。今までベアトリーチェに出来なかったことを、さっきの一発に込めた。いくら敵対する者とはいえ、女性に殴りかかるわけにはいかなかったのだろう。
「少しは気休めになったか?」
「.........っ」
まだ足りない、といったところか。
戦人の気持ちも分からんでもない。
「さて、第二の晩と第三の晩について...対決といこうか」
まず、第二の晩。
留弗夫、霧江が自室にて首を切られて死亡。その首には両名に一本ずつ杭のような物が突き立てられていた。
部屋の鍵は掛かっておらず、誰にでも犯行は可能に見える。
第一発見者は譲治、狼銃。俺は、ニンゲンの犯行は不可能だと主張する。
「さあ、お前はどう切り返す」
「魔女なんて居るわけがねえ。魔法なんかあるわけねえ。復唱要求だ!
“死体発見時、部屋の中の生存者は2人である”!」
「ああ。
【死体発見時、部屋の中の生存者は2人だ。】」
「“それは、譲治、狼銃である”」
「【その通り
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