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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth17燃えるベルカ・イリュリア戦争〜The Illyrian waR〜
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2体の“エグリゴリ”はやはりイリュリアと繋がっていた。
『・・・かしこまりました。バルトの騎士団は我々にお任せください』
「頼りにしています」
通信はそれで切れた。テウタの居る空間が成層圏の映像から白亜の空間へと変化。床や壁や天井には赤く点滅する幾何学模様が縦横無尽に描かれている。そしてテウタが腰かけていた物も判明。それは黄金の玉座だった。背もたれが5mほどもある巨大さ。王が座するべき椅子。テウタは玉座の上で少し身じろぎして座り直す。彼女の前に、ベルカという星の立体映像が映し出された。
「・・・・さあ! 私が新世界レーベンヴェルトの王――いいえ! 神へと至るための最後の戦争を、いざっ!!」
テウタはそのベルカの立体映像を鷲掴むように手を翳し、声を殺して笑った。
?―?―?―?―?―?
――トゥルム海沖/ミナレット管制室
「グレゴール総長閣下より指令っ。シュトゥラより魔神率いるグラオベン・オルデンがミナレットへ向けて出撃したとの事で、エテメンアンキ完全稼働まで足止めをせよ、との事ですっ!」
ミナレット管制官の1人からの報告に、管制室に緊張感が満ちた。いや、緊張を抱いているのは管制官数人のみ。ミナレットに配置された高位騎士8人とその騎士団の総指揮を任されているファルコとウルリケ、そしてフレートの3人にあるのは、
「盟友ゲルトと盟友ワイリーの敵討ちの絶好の機会だな」
「足止めという命令だけれど、別に殺してしまっても良いのでしょ?」
「当たり前だ。足止め? ふん、殺し尽くして、奴らによって散らされてきた盟友たちの墓前に奴らの首を添えてやる」
純粋な復讐心。仲間を、友を殺害された悲哀や怨恨や憤怒を全てオーディン達にぶつけようとしていた。しかしここで問題が発生。3人ともグラオベン・オルデン狩りに参戦したいと強く思っているが、ファルコ、ウルリケ、フレートの誰か1人は管制室に留まらなければならない。それが彼らが従順に付き従っている、敬愛するテウタ女王陛下からの指示だからだ。
「俺とフォーアライター・オルデンが出る!」
「いいえ! 私とプリュンダラー・オルデンが行きます!」
「お前たちがすでに負けているだろうが! ここは俺と
雷鳴轟かす騎士団
(
グラオザーム・オルデン
)
が出るべきだ!」
3人は、自分と自分が率いる騎士団を猛アピール。ただの自慢大会になりそうなのを察した1人の管制官が「コインで決めてはいかがですか・・?」と1枚の金貨を取り出した。その解決方法は完全な運勝負。だがそうでもしないと決まらないと判断した3人は、コインでの出撃権獲得勝負に納得。
「では行きます」
キンと響かせ、金貨は宙を舞う。管制官は落下してきた金貨をパシッと掴み、逆の手の甲に押し当てた。少し
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