暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth17燃えるベルカ・イリュリア戦争〜The Illyrian waR〜
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、シグナムは火炎を“レヴァンティン”に纏わす紫電一閃で蛇の胴体に、ザフィーラは魔力付加の飛び蹴りを白熊の脳天にぶちかます。よっしゃっ、手応えあり。「ブッ飛べぇぇえええっ!」全力で振り抜いて吹っ飛ばす。
あたしの方は問題なかったけど、シグナムは“レヴァンティン”に付いた血を振って払いながら「む、一撃で首を落とせなかったか。存外硬いな」悔しげに呻いた。そんでザフィーラはもう離れたところで白熊と殴り合ってんし。つか拳打と蹴打の連撃をする熊ってすげぇな(あの短い手足でさ)。

『私は今からミナレットの破壊に入る。すまないが、それまで時間を稼いでくれるか?』

オーディンから思念通話。ミナレットの破壊、かぁ。あんな化け物砲台を破壊できる魔導ってどんなんだろう? すげぇじっくり見てみてぇけど、「今はアイツらの相手が優先だよな!」宙で体勢を整えた狼は頭を振って、「鉄槌の騎士だったか。見事な一撃だった」ってあたしを称えた。“アイゼン”を肩に担いで「へっ。別に嬉しかねぇけど、ま、あんがと」そう返す。
すでにシグナムとザフィーラも本格的に大蛇と戦闘始めてっし、シュリエルも新手の甲冑を纏ったカラス
みたいなのとやり始めた。そんでオーディンは足元に、蒼く輝く十字架の魔法陣を展開して――なんだろ?・・・詠唱?をしてるっぽい。だったら邪魔させちゃダメだよな。“アイゼン”のカートリッジを1発ロード。

「・・・テメぇら、まとめて掛かって来いやっ!!」

「面白い。狂いたる災禍騎士団(プリュンダラー・オルデン)所属ヤークトフント隊・隊長ヌンマーT、いざ参る」

隊長だぁ? 面白れぇ。だったら団長の居所も知ってんだろ。

「グラオベン・オルデン、鉄槌の騎士ヴィータと鉄の伯爵グラーフアイゼン」

“アイゼン”の先端を突きつけ名乗りを上げる。そんじゃま、決闘開始と行くか。

?―?―?―?―?―?

深い深い海の中。ミナレットが鎮座している島の在るトゥルム海の深淵。母なる海の住民たる魚たちが悠々と泳ぎ回っている。魚たちの楽園たる海中に在るはずのない影が1つ。
胴体の両側には胸ビレではなく人間の腕がある。背中には二対の翼がある。右側に天使のような翼が2枚、左側に悪魔のような羽が2枚の計4枚だ。下腹部から下。それは竜の尾だった。透き通るような白さを持つ、2m程の長さの尾。胴体。下半身とは違い、人間の体そのもの。白い肌にほっそりとした腹部、胸部には2つの膨らみ――乳房がある。
そして顔。若い女――十代後半ほどの少女の頭が乗っかっていた。浅葱色の長髪は海中の水流に任せて漂い、開き切っていない双眸は灰色だが、時折に銀色の光を発し点滅している。

「・・・ΠИЮ⊆Ω∧Д、ΠИЮ⊆Ω∧Д・・・」

その少女は人語ではない言語をうわ言のように発し、翼と尾を
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