第2部 風のアルビオン
最終章 決戦
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ルキオラの力だけ。ひどいわ。そんな理由で結婚しようだなんて、こんな屈辱はないわ!」
ルイズは暴れた。
ウェールズが、ワルドの肩に手を置いて、引き離そうとした。
しかし、今度はワルドに突き飛ばされた。
突き飛ばされたウェールズの顔に、赤みが走る。
立ち上がると、杖を抜いた。
「うぬ、なんたる無礼!なんたる侮辱!子爵、今すぐにラ・ヴァリエール嬢から手を離したまえ!さもなくば、我が魔法の刃が君を切り裂くぞ!」
ワルドは、そこでやっとルイズたちから手を離した。
どこまでも優しい笑顔を浮かべる。
しかし、その笑みは嘘に塗り固められていた。
「こうまで僕が言ってもダメかい?ルイズ。僕のルイズ」
ルイズは怒りで震えながら言った。
「いやよ、誰があんたと結婚なんかするもんですか!ウルキオラも、私自身も、あんなになんか渡さないわ!」
ワルドは天を仰いだ。
「こうなっては仕方ない。ならば目的の1つは諦めよう」
「目的?」
ルイズは首を傾げた。
どういうつもりだど思った。
ワルドは唇の端をつりあげると、禍々しい笑みを浮かべた。
「そうだ。この旅における僕の目的は3つあった。まあ、旅の途中でもう1つ目的が見つかったから、合計は4つか…。その内の3つが達成できれば、よしとするか」
「達成?3つ?どういうこと?」
ルイズは不安におののきながら、尋ねた。
心の中で、考えたくない想像が急激に膨れ上がった。
ワルドは右手を掲げると、人差し指を立てて見せた。
「まず1つは君だ、ルイズ。君を手に入れることだ。しかし、これは果たせそうにないようだ」
「当たり前じゃないの!」
次にワルドは、中指を立てた。
「2つ目の目的は、ルイズ。君のポケットに入っている、アンリエッタの手紙だ」
ルイズはハッとした。
「ワルド、あなた……」
「そして3つ目は……」
ワルドの『アンリエッタの手紙』という言葉で、全てを察したウェールズが、杖を構えて呪文を詠唱した。
しかし、ワルドは2つ名の閃光のように素早く杖を引き抜き、呪文の詠唱を完成させた。
ワルドは、風のように身を翻らせ、ウェールズの胸を青白く光るその杖で貫いた。
「き、貴様……、『レコン・キスタ』……」
ウェールズの口から、どっと鮮血が溢れる。
ルイズは悲鳴をあげた。
ワルドはウェールズの胸を光る杖で深々と抉りながら呟いた。
「3つ目は……、貴様の命だ。ウェールズ」
どう、っとウェールズは床に崩れ落ちる。
「そして、旅の途中で出来た目的は、ルイズ、君の使い魔のウルキオラ君を我々に引き込むことだ」
「貴族派!あなた、アルビ
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