コヨミフェイル
003
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是が非でもその結論に帰着したかったんだな。
先人を敬えよ。どんだけ先人を貶めたいんだよ。
「ていうか、何の話をしてたんだっけ?」
本題から逸れまくってしまった。まるで本題の内容を思い出せねえ。
「阿良々木さんは実は戦場ヶ原のようなツンデレ娘ではなく私のような発育途中の少女が好きなロリコンだという話です」
「それには断固抗議するぞ!!」
「がーん!!そこまで拒否されるとは思いませんでした」
漫画でお馴染みの効果音を自分で入れてその場に膝から崩れ落ちる八九寺。
「私に対する今までの度重なるセクハラはなんだったのですか?」
「いや……それは悪かったよ。僕も悪乗りが過ぎたと思うよ。だけど、それは僕がロリコンだということにはならないんだ」
セクハラする相手が必ずしも好きな相手ではないのだ。それならば僕はどれほどの女子をセクハラの手に掛けなければなくなるのだ。
まったく……やり切れないぜ。
それに加えて僕がロリコンだって?
甚だ遺憾だな。冗談もほどほどにしてほしいぜ。
「責任とってください!ファーストキスとファーストタッチとその他諸々のセクハラ行為と純情な私のガラスの心に深刻なダメージを与えた責任をとってください」
「おいおい過ぎたことを言ってしょうがないだろ?」
「あなたのセクハラ行為には時効は存在しませんっ!」
「何?忘れたのか?少女保護法の第十章の第百五条には《少女に対する阿良々木暦によるあらゆるセクハラ行為に時効は存在しない》と記載されているぜ?」
「なんで少女保護法で少女の人権が蹂躙されるんですか!それでは保護法じゃなくて反故法ですっ!!」
「ははっ。まあ、それはそれとして、戦場ヶ原が真のツンデレだという話だったな」
「……はい、そうです」
八九寺は不承不承の態で言った。
「羽川さんが委員長の中の委員長なら、戦場ヶ原さんはツンデレの中のツンデレ。ツンデレクィーンということなのです」
ツンデレクィーン……ね。戦場ヶ原が深窓の令嬢だっただけに意味深だな。八九寺は悪気はないんだろうけれど。
「そんなことは重々承知だ」
「本当ですかね、阿良々木さん」
八九寺は少しニヤニヤしながら言った。
「ツンデレは思っていることと異なる、もしくは逆のことを言うのはそうなんですけど、もう一つあるんですよ」
「なんなんだ」
「思っていても黙っていることもあるということですよ、阿良々木さん。してほしいけど、恥ずかしくて言えないってことはツンデレにはそれが多いと思うんです。特に表情に人情の機微さえ窺い知れない戦場ヶ原さんには。それには気を付けているんですか?」
「ああ」
言われるまでそんなことは考えもしなかったことに気付いた。恥ずかしくて本心と異なること言ってしまうの
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