コヨミフェイル
003
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さが込み上げてくる台詞だな。
「まったくですよ、阿良々木さん」
「なんで地の文を読んでるんだよっ!!」
しかもよりにもよってそこだけ拾うな!!
「地の文から行間まで読みます!あなたの心の出力機、八九寺真宵ですっ!!」
「変なキャッチコピーを掲げるなっ!!」
ただの質の悪い読心術者じゃねえかっ!!
僕はこれから一体どこにプライベートスペースを求めればいいだ!
「人文から経巻まで揃えています!皆の書店、八九寺真宵ですっ!!」
「人文から経巻って変な嗜好のセレクト書店だなあ!」
人文と経巻の間に一体何が含まれてるんだ。
「それより本当になんでわかったんだ?まさか、地の文を読んだからでも、神原みたいにテレパシーで読んだからでもないだろ?」
「ああ、それは大きく顔に書いていたからですよ、阿良々木さん」
いつか戦場ヶ原に同じことを言われたことがあるな。
目は口ほどにも言う、目は心の鏡とか言われるが、僕の場合はどうやら顔に出ているらしい。顔の方がお喋りらしい。こればかりはどうしようもない。目は瞼があるし、口には唇という保護装置があるけれど、顔にはない。
う〜ん、どうしたものか。
「阿良々木さんは顔に出やすいですからね」
「僕もそう思うよ」
「今だって、『ああ、八九寺はなんて良いメリハリボディーの持ち主なんだろうか』と思っているみたいですからね」
「微塵も思ってねえよ!!」
そんな喋り方しないしなあ!
一回当てたぐらいで調子に乗りやがって。僕が本当にそう思っていると思われたどうするんだ。僕はパッツンパッツンが好きなんだ。決して八九寺の絶壁ボディ何かが好きだというわけではないのだ。
「またまた〜、阿良々木さんは恥ずかしがり屋なんですから。『ばれちった☆』と書いていますよ」
「ばれたのはお前の馬鹿さ加減だ!!」
『ばれちった☆』何て言ったら誰しもがドン引きだわ!
「それはさておき、阿良々木さん。十分過ぎる時間を与えたのですから、ツンデレの原義の答えは出ていますよね?」
「考えられるわけないだろ!というか、わからねえよ!」
「はー。しょうがないですね、アララト山は」
「今までで一番惜しい噛み方だが、しかし八九寺、僕の名前をノアの箱舟が流れ着いた場所として有名なトルコの最高峰の山にするな!僕の名前は阿良々木だ!」
「失礼。噛みました」
「違う、わざとだ……」
「噛みまみた」
「わざとじゃないっ!?」
「マジ泣いた」
「小学生が泣いた!!今世紀最も泣ける映画が近日上映決定!!」
小学生が泣いたところで良い映画かわからねえ!
「というか、ツンデレの原義はなんなんだよ」
解答の度に脇道に逸れているような気がする。本筋が遅遅として進まない。楽し
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