コヨミフェイル
002
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ことだろうし、妹ごときに突っ掛かっていたらきりがないだろうから何も訊かずに月火に倣って口を聞かずに胸に嫌なもやもやを抱えたまま朝食を食べはじめた。
ファイヤーシスターズは朝食を片付けてさっさと部屋に消えたかと思うと、疾風迅雷の如き速さで玄関に走っていって「兄ちゃん、絶対に来るんだぞ!!」「せんちゃんに伝えておくからねー」とこちらに大声で言って出掛けていった。
僕は嘆息してから気を取り直すようにマグカップに残っているコーヒーを呷った。
食器を片付け、学校指定の鞄を抱えて玄関に向かった。靴を履き、誰もいないリビングに向かって「行ってくる」とだけ言って、玄関を出た。そして、庭に止めてあるママチャリを出した。
かつては二台あった自転車が今では、ある悲惨な事故のためにプライベート用だったマウンテンバイクはスクラップにされ、通学用のママチャリだけが現存している。いつか近いうちにこのママチャリも同じ目に遭い、廃棄されるような気がしてならない。
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