コヨミフェイル
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僕は間違いをしていないと思っているだけで目的を果たせなかったことは山のようにあるだろう。比べものにならないほどにあるだろう。
だけど、忍を助けたことを間違っていると思ってない。
戦場ヶ原と付き合い始めたことも間違いだと思ってない。
八九寺に関わったことも間違いだと思っていない。
神原に殺されかけたことも間違いだと思ってない。
千石を呪った人を救おうとしたことも間違いだと思ってない。
人間兵器のような火憐と喧嘩したことも間違いだと思ってないない。
忍と和解したことも間違いだと思っていない。
月火をのために暴力陰陽師と大立ち回りしたことも間違いだと思っていない。
妹のファーストキスを奪ったことも間違いだと思っていない。
八九寺を成仏させたことも概ね間違いだと思っていない。
忍とペアリングを回復させたことを間違いだと思っていない。
千石を振って殺されかけてことも間違いだと思ってない。
初代怪異殺しの自殺を成就させたことも間違いだと思ってない。
羽川を振ったことも間違いだと思っていない。
成仏した八九寺を地獄から連れ戻したことも間違いだと思ってない。
忍野扇を助けたことも間違いだとは思ってない。
失敗を重ねてきたけど、間違えたとは思ったことはない。
僕は自信を持ってそう言うことができる。
だから、僕は間違いは何かという問いに自信を持って沈黙を選択し、人生の岐路では迷わず道を決める。
そうして今の僕がある。誇れるものではないけれど、少なくとも胸を張っていられる、薄っぺらな見栄を張っていられる。誰にどう言われようとも自分は自分で道を選んできたと堂々と薄い見栄と胸を張れる。
僕は僕でいられる。
唐突だが、この物語はそういう物語だ。
この物語はルートAでは決して語られることはないだろうとあるルートαの物語。
阿良々木暦が失敗する物語だ。
この物語を語るに当たって、予め言っておきたいがある。外題に記されている通り、この物語は今まで語られてきた物語から離れ、語る物語―「別物語」―である。俗に言うところの番外編と言ったところだろうか。だからと言って、設定が無茶苦茶のぐちゃぐちゃな物語を語るというわけではなく、他の物語に可能な限り即して語るつもりではいる。
しかし、語彙も甚だ欠き、言い回しもろくにできないこの阿良々木暦(仮)がこれから語る物語に違和感、不満、反感を抱く者は多々いるだろうと思う。
いや、そう確信する。
だけれど、僕はこの物語を(自己満足のために)語らずにはいられない。
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