第十六話 笑顔
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大輔「じゃあ何でだよ…何でそんなことするんだよ!?」
プレシア『私には…もう時間が無いから…』
大輔はそれを聞くと黙り込んでしまう。
プレシアの状態を知っている為だ。
プレシアはもう1度フェイトに向き直る。
そして、哀しそうな笑顔を浮かべながらフェイトに別れの言葉を告げる。
プレシア『フェイト…さようなら…』
プレシアが別れを告げるのと同時にモニターが途切れた。
フェイト「か、母さん!母さんっ!!…う、うわあああああ…っ!!!!」
フェイトは床に膝をつくと叫びながら泣きじゃくった。
ブイモン[フェイト…]
ブイモンが泣きじゃくるフェイトの背を摩る。
少しでもフェイトの哀しみが和らぐように。
アルフは肩を震わせながら大輔に歩み寄る。
アルフ「大輔…あんたは知ってたのかい…?フェイトの事も…あのアリシアって奴も…あの人の考えも…何もかも全部…っ!!」
大輔「……」
アルフ「答えてよ!!」
大輔「…ごめん……」
アルフ「っ…!!」
次の瞬間、アルフは大輔の頬を殴った。
口の中を切ったのか、大輔の口から血が出ていた。
なのは「大輔さん!!」
なのはがハンカチを取り出して、大輔の血を拭った。
アルフはそれを見てハッとなる。
アルフ「あっ…ご、ごめん…」
頭が冷えた今なら大輔が何故このことを黙っていたのか、容易に理解出来た。
全てはフェイトを守る為に…。
大輔「いいんだ。悪いのは俺だ…フェイト…ごめんな…」
フェイト「大輔は…悪くないよ…全部私の為にしてくれたんだよね…」
フェイトは涙を流しながら言う。
大輔がアリシアのことを黙っていたのは全て自分の為だと分かっていた。
知らない所で自分は大輔に守られていた。
大輔「ごめん…フェイト…お前の母さんは…もうすぐフェイトの目の前からいなくなろうとしている…お前はどうしたい…?」
フェイト「…私が、ジュエルシードを集めていたのは…母さんに笑顔になって欲しかったから…」
大輔「うん…」
フェイト「けど…さっきの母さんの笑顔は本当の笑顔じゃなかった。もっと心からの笑顔が見たかった…」
大輔「そっか…」
大輔はフェイトの手を引き、立ち上がらせる。
大輔「じゃあ今すぐプレシアの所に行こう。今ならまだ間に合う。」
フェイト「大輔…?」
大輔「取り戻しに行こうぜ?プレシアの本当の笑顔って奴をさ」
フェイト「うん…!!」
大輔の言葉にフェイトは力強く頷いた。
大輔は周りを見渡すと、全員が頷いた。
賢「行こう。やっと分かりあえたのにさようならなんて悲しすぎる」
遼「行こうぜ。フェイトのお袋さんを救いにさ」
フェイト「うん…次元転移。次元座標…」
フェイトの足元からあの時と同じように魔法陣が現れる。
フェイト「開け、誘いの扉。時の庭園、テスタロッサの
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