第24話 マリーはmarryって意味で付けたわけじゃない
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った。
結婚式場(簡易的)の構造は、病院の真ん中の入り口が新郎新婦の入り口。
その道の両端に長椅子が大量に並んでいる。その一番前に少し空間があり
そこで、儀式を行うのである。
ある程度の雰囲気を出すために、そこにハリボテが立っていて
その裏に迅が聖職者の代わりに準備をしている。
(大体の道具はアーロンとレイラが持ってきた)
「それでは、新郎新婦の入場です」
迅の声がマイクから聞こえてきた。
病院の入り口が開いて、中から2人が歩いてきた。
「うわぁ〜〜、綺麗‥‥‥‥‥」
マリーは思わずつぶやいた。
雨は綺麗に化粧をして、真っ白なドレスを着ていた。
その隣に、豪が白いスーツを着て歩いていた。
後ろでリオさんが長いドレスの後ろを持っていた。
「豪さんもなかなかきまってるな」
「やっぱり雨さんデカいな」
「こら、失礼なこと言わないの」
レイラはホークアイを叱りつけた。
そして、迅の立つ祭壇の前で2人は立ち止まった。
「えーーーーっ‥‥‥‥‥と、今から雨と豪の結婚式を執り行います。
ではお二人共、誓いの言葉を」
迅は台本を取り出し、式を進めた。
「あの‥‥‥‥‥‥」
雨は小さく手を上げて言った。
「小さな声でもいいですか?やっぱり恥ずかしくて‥‥‥‥‥‥」
雨は顔を赤くした。
「あぁ、来てるのはそこのみんなだけだからな」
雨は迅と後ろの全員に小さく礼をした。
「頑張れーっ」
マリーは雨に大きく手を振った。
雨はマリーに笑顔を返した。
そして、きりっとした表情になって豪を見た。
「豪さん、今まで泣き虫な私を好きでいてくれてありがとうございました」
雨は豪にも小さく礼をした。
「こん、こんなわ、私ですが、こ、これからもよろしくお願いしま‥‥‥す‥‥‥‥‥」
後半に行くにつれて噛んだり声が小さくなったりしていたが、豪には聞こえたようだ。
「ったく、昔から緊張しいだよなホント。」
豪は笑いながら言った。
「俺も昔っから、泣き虫のお前も、自然が大好きなお前も、恥ずかしがりのお前も
緊張しいのお前も、全部がお前で、そんなお前が俺は大好きだったぜ」
豪は照れながらも全員に聞こえるような声で言った。
「だから、これからもよろしくな」
豪は満面の笑みで言った。
雨も照れながら笑っていた。
「では、指輪の交換を」
迅は二人に小さな箱を渡した。
「じゃあ、私から渡しますね」
パカッ
小さな箱の中から、花で作られた指輪を取り出した。
「はい、豪さん」
雨は豪の指に花の指輪をはめた。
「‥‥‥‥‥‥ここのところの出来が少し甘いぞ」
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