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鎧虫戦記-バグレイダース-
第24話 マリーはmarryって意味で付けたわけじゃない
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しれません」

豪は自虐的な一言をつぶやいた。

「それに比べて俺は頼りない奴だよな‥‥‥‥‥‥‥意気地なしでよ」
「そ、そんなことはありませんよッ!」

 グイッ!

雨はそう言う豪の顔を両手ではさんで、無理矢理こっちに向けさせた。

「イダダダッ、何すんだよ」

雨はそのまま豪の顔を固定した。

「さっきは私の為に勇気を出して告白してくれたじゃないですか。
 私は豪さんのそういうところが大好きだったんです」

雨は笑顔で豪を慰めた。豪はそう言われたことで少しの間ボーっとしていた。

「‥‥‥‥へっ‥‥‥‥ありがとな、雨」

そう言うと、豪は顔を雨にうんと近づけた。

『ま、まさか今度こそ‥‥‥‥‥』

キスをするのかと思い、雨は目をぎゅっと閉じた。
しかし、いつか来るであろう感触は来なかった。

「‥‥‥‥‥まだしないぜ、雨」

早とちりだったと気付いた雨は顔を真っ赤にした。

「どうせなら“最初のキス”を“誓いのキス”にしないか?」

豪はそう提案した。雨は真っ赤になって叫んだ。

「女の子の心をもてあそんでおいてそれはないですよぉッ!!」

自分が勝手にそう思ったのに雨はつい怒ってしまった。
だが、彼女は心の中ですでに返事を決めていたのだった。

「でも‥‥‥‥‥‥‥‥‥私もそれに賛成です?」

雨は照れの入った笑顔を豪に見せた。



    **********



「結婚かぁ‥‥‥‥‥ねぇ、迅さん」

マリーは迅さんの名前を呼んだ。

「何だい?マリー」

迅は返事をした。

「私もアスラと結婚できるの?」
「えぇッ!?けっ、けけけ、結婚って!!?」

マリーの発言にアスラは真っ赤になって焦った。

「昔あった法律ってのでは、マリーは結婚できるけど
 アスラはまだできないな。 年齢的な問題で。」
「えぇーーーーッ!!じゃあ、いつになったらできるの?」
「マリー、結婚はもう少し落ち着いてからでいいんじゃないのか?」
「早く結婚したかったのにぃ‥‥‥‥‥」

マリーは少し涙目になった。

「‥‥‥‥今日は雨さんと豪さんの結婚式なんだからさ」

アスラはマリーの頭を軽くなでてあげた。

「結婚はいつでもできるんだ。だから我慢しよう。
 そんで、今日は2人の為に盛大な式にしてやろうぜ!!」

アスラは笑顔でマリーに言った。

「‥‥‥‥‥‥うんッ!わかった!」

マリーも笑顔で返事をした。


 ー病院内 調理室ー

 ガラッ!

「すまん、遅くなったな‥‥‥‥‥‥‥お?」

ドアを開けた迅が変な声を出した。

「遅かったですね。3人を連れ戻すのに苦労しましたか?
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