マブラヴ
0836話
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ーなだけに、その笑顔を見ると……背筋に冷たいものが走ったのは俺だけじゃない筈だ。
事実、ムウやイザークもその額に汗を掻いているしな。
「逆に言うと、その戦闘で私達の戦力を見せつければ萎縮して強権的な真似は出来なくなるという事よ」
「なるほど、確かにこの世界の軍隊がどうやっても勝てない相手に対して、俺達が殲滅する勢いで狩り尽くせば、それは圧倒的なまでの力の証明となる。そして、絶対に敵対出来ない相手としてこの世界の国々には認識される訳だ」
俺の言葉に、良く出来ましたとでも言うようにエザリアが頷く。
だが、それに待ったを掛ける者も当然いる。ムウがローストビーフを飲み込み、疑問を口にする。
「けどさ、そうやってBETAとやらを全部倒したとして……そうなったら俺達のように強力な戦力をもった異世界の国家は危険視されるんじゃないか? 何しろ、この世界全ての国家が倒せなかった相手を、俺達だけで倒してみせた場合、当然次に危険視されるのは俺達になると思うが」
その疑問に答えを返したのはエザリアではなくレオン。
「確かに危険視はされるでしょう。ですが、シャドウミラーを通して他世界の商品を満喫したこの世界の者達に、それが許容出来ると思いますか? 特に誰でも操縦出来る機体ということで期待されているKMFはエネルギー源がこの世界に存在しません。……あるいは、存在しても発見されていません。それに、最悪この世界から手を引けばいいだけです。そもそもこの世界で得るべきものはG元素という物だけなのでしょう? ならば、それはBETAとの戦闘の中で十分に入手出来るでしょうし」
「……えぐいな」
「いえいえ、全てはこの世界の住人達が選ぶべき事ですから」
笑みを浮かべてそう告げるレオンの顔は、俺の予想以上に生き生きとしている。
……シャドウミラーの空気が合っているのか、あるいはこのマブラヴ世界との相性がいいのか。
ともあれ、それから昼食を食い終わった俺達はホテルを後にして基地経由でホワイトスターへと戻るのだった。
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