陰に潜む“影”
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イアギルディ様! このマントは我々が望んだからこそ―――」
「よい」
クラーケギルディは前に出ようとした部下を手と簡単な言葉でいさめ、リヴァイアギルディへ鋭い相貌を向けた。
「私の部下達が余計な影響を受けてしまわぬよう、出しゃばりや口出しは慎んでもらうぞリヴァイアギルディ、下品に揺れる乳が至上などとほざく貴様にはな!」
「何を……ツインテールには幼げな貧乳こそ似合うなどと、時代錯誤も甚だしい貴様こそ憐れなる者よ!」
延々と繰り広げられるお互いの一歩も譲らず、譲るつもりも無い主張と、部下達の間にもに上がれる対抗意識が重なり、終わる兆しはとんと見えない。
と、二人は目を閉じ精神統一しているのか静寂が流れ……
「巨ォォッ!!」
「貧ッッッ!!」
刹那、方向がぶつかり合い、クラーケギルディは全身から、リヴァイアギルディは股間……どう見ても尻尾だが股間から生える、お互いの触手もぶつかり合った。
空気すら破裂せんばかりに震え、衝撃波を作り出す。
その後何とか主張そのものは譲らずとも矛を収める気にはなったか、クラーケギルディは移動船内へ、リヴァイアギルディは基地内へ部下達と共に歩いて行く。
彼等の武力行使も含めた諍いを見て、予想していたとはいえ実際の起こるとやはり途方も無く厄介だと、スパロウギルディは頭を抱えるのであった。
「『……Smiekl?gi. Impulsu nav pat jaunie?iem……』」
……その奇妙な発言と、リヴァイアギルディ部下の一人の影から『奇妙な指』が出ている事に、終ぞ気がつかぬまま。
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