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寄生捕喰者とツインテール
陰に潜む“影”
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れよう筈も無いであろうが……何とか足掻くほかあるまいて」


 若輩の身ながら実力は折り紙つきで有り、特に看護服属性(ナース)属性においては神童とまで言われ期待を寄せられるスワンギルディではあるが、ドラグギルディ亡き後は進むべき場所を差し記す道標を失ったか、覇気が薄れている。

 スパロウギルディが彼を連れてきたのは実力が高いからだけでは無く、ドラグギルディと旧知の仲でもあるリヴァイアギルディが彼に覇気を取り戻してくれる事も期待しているのだ。

 しかし、一方で仲の悪いリヴァイアギルディとクラーケギルディの中を、大した実力も無く年紀の実が取り柄の自分が上手くとり持てるのだろうか……そういった心配もスパロウギルディは心に抱いている。


 アルティメギルには幾つもの部隊があるが、それは多くの世界へ侵略し単に効率を上げるだけが目的では無い。

 嗜好の力の塊、属性力そのものでもあるエメレリアンは自らの主義こそが己の存在と同義、故に我が強くちょっとした諍いから仲間内で争ってしまう可能性も高い。

 特に反発しあう属性同士は仲が悪く、部隊間での争いは避けられない。部隊を様々な世界へ行かせるのは、つまり個性を分散させる為でもあるのだ。


 早足のまま搬入口へと急ぐスパロウギルディは、不意に大きな力を感じ嫌な予感を覚えながらも、意を決して足を踏み入れた。



「ああ……あぁ、やはりこうなったか……」



 殺気の発生源には二人のエレメリアンが居り、片方はドラグギルディとはまた違う竜の風貌を持つ怪人、巨乳属性(ラージバスト)を宿せし将・リヴァイアギルディ。
 もう片方は烏賊を連想させる姿形を持った無数の触手を持つ怪人、貧乳属性(スモールバスト)に全てを捧ぐ将・クラーケギルディである。

 二人の睨みあいはかなり緊迫した雰囲気を漂わせるが、ここで手をこまねいてただ見ている訳にもいかないと、スパロウギルディは二体の前へ進み出た。



「クラーケギルディ様、リヴァイアギルディ様。お二方に個の世界の属性力奪取に協力してもらえるとは、至極恐悦にございます」


 スパロウギルディの敬礼をリヴァイアギルディもクラーケギルディも無視はせず手ぶりなどで答えてから、再びにらみ合いへと入ったのを見て、スパロウギルディは今にも頭を抱えたくなる。



「首領様の命令は絶対、だからこそ幾ら不満とて従おう。どこぞの能無し部隊の上をゆく活躍でな」
「は、よくそんな事が言えたものだ。進行する世界で何度も何度も情けを掛けて見逃す……リヴァイアギルディ、貴様にこそ能無しの名が相応しい」
「ふん、部下におそろいのマントを付け、騎士かぶれが一段と増し、作戦そのものに力を注がぬ愚か者に言われたくは無いな」
「リヴァ
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