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Shangri-La...
第一部 学園都市篇
断章 アカシャ年代記《Akashick-record》
??.----・error:『Nyarlathotep』W
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、フレンダと最愛は特に異常はないらしい。それに安堵しつつ。

「まぁ、聞いてた話とは全く違ったけど。死体を生き返らせるどころか、動く死体にしちまうとはね」

 腕を組み、不満そうにカウンター席に腰を下ろした沈利。何か、思案しながら。
 しかし、そんな事よりも。気になるのは、監視カメラの映像。正確には────ミ=ゴの事だろう。あんなものが人目につくのは勘弁して欲しいし、それを囮に帝督から逃げてきた事が知れては粛清(メルトダウナー)される可能性もある。

「……超心配ないです。あの化け物は、映像には残ってませんでした」
「そうか……なら、良いんだけど」

 と、そこに耳打ちしてきた最愛。確かに、自分が駆動鎧(ラージウェポン)を斬り伏せた後で現れた後詰めに突き刺された黒い棘。その後に現れた筈のミ=ゴは映っていない。
 では、後は実際にアレを目にした最愛とフレンダだが……まぁ、心配せずとも口裏を合わせる事になるだろう。そもそもあれは回収依頼のあった研究とは関係無いし、誰が好き好んで沈利の怒りを買うと言うのか。

「まぁ、上出来ねぇ。何より、あの垣根の野郎に一杯食わせたとこが。よくやったにゃー、ロートーンな地声が素敵な性悪黒猫(ジャーヴィス)ちゃん?」
『ッ……ニャハハ、お褒めに預かり光栄ですニャアゴ』

 言われて始めて思い出し、取り繕う。失念していた、性悪猫の擬装を。しかし、兎にも角にも上機嫌な沈利はくすくすと笑うのみ。

「どうぞ、ジャーヴィスくん」
「え……あ、ニアルさん」

 そこに、芳しいブラックのホットコーヒーを持って現れた嚆矢の師父(マスター)、ニアル=ラトフプ。そこで今更、此処が『純喫茶 ダァク・ブラザァフッヅ』だと気付く。
 一口、それを啜って一息吐いて。残りをテーブルに置くと、()()()()()()に向けて。

(そら、()()()()くれてやる)
『てけり・り。てけり・り♪』

 それを、誰からも見えない角度で触腕を伸ばしたショゴスが啜る。それを、見る事もなく思考する。
 今、自分が口走った言葉。『約束』とは何時したのか。そもそも一体、どうやって此処に来たのか。それが、今一思い出せない。頭の中に、靄が懸かっているようだ。

「なぁに、『窮極の門』を通ってきただけじゃて。貴様が喚んだのであろうに」
「────な」

 そして、何より驚いた事。対面の席、否、テーブルにどっかと腰を下ろしている────

「さて。さて────親愛なる(わらわ)憑代(よりしろ)(きみ)よ、人の子よ。こうして話すのは、二度目かのう?」
「…………お前」

 憎々しげに、嘲笑うように。振り返った視線の先で────一段
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