二十九話 疲れ(ティアード)
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信じて、これ。」
この言動から、全く有り得ない話だった。
広翔はこの人の考えてることは全くわからなかった、
「・・・全く話が分かりません。」
広翔は正直にそう言うと、彼女は落ち着いた。
すると、
「本当だよ、本当の話。」
妹が部屋のはじの方から話を突っ込んできた。
「え・・・」
妹の顔は少し真剣じみたな表情でそう言った。
少し信じてみることにした。
「じゃあ、僕がここに来ることを知っていたんですか?」
広翔はそう聞いた。
「まあね、知っていたよ。」
姉はそう言った。
?
やはり広翔には全く分からない。
彼女たちの説明が遠回しすぎて、曖昧で、話が読めない。
むかつくな、この女。
「なんで知ってたんですか?」
広翔はまた理由を聞き返す。
ーーーーーーーー
「いろいろとめんどくさいし、ここに移住しちゃえば?」
彼女はそう言った。
「まぁ…宛先ないし…な」
軍から抜け出してきた俺には留まるとこなんてなかったし、ちょうどよかった。
「はい、きーまりっ!」
彼女は嬉しそうになった。笑顔が似合っている。
だが正直いうと、苦手だ。
孤独に生きてきた俺には似合わなかった。
家族なんて−
その言葉が頭に浮かぶ。
あの事件のせいじゃない。
すべて自分のせいだ。
家族は全員死んだんだ?
姉が生きていると聞いてこの地に来たのだが、とんだ大変なことにまきこまれてしまったようだ。
もっとも、この街の人たちがなぜ日本軍を敵視しているのか全くわからない。
同じ日本の中なのに。
どうしてこの街が進撃の◯人みたいな壁で囲まれているのか。
疑問があった。
「服ボロボロだし、土まみれだからお風呂はいりなよ。」
そう言ってくれたのは彼女の妹の方だった。
「あ、ああ、ありがとう。」
広翔はそう応えた。
「あ、でも着替え女ものしかないよ?」
「あー、別にいいよ。僕は。」
「ぇえ! いいの? ってかそういうの好きなの!?」
すぐ茶化したのは姉のほうだたった。
「うるさいなー いちいち。お前のは着たくないよ。」
「えぇなにそれ。 妹のを着たいんだ。へーー」
「…」
なんか言い返すのもめんどくさかった。
「はぁ、もう帰ろうかな。」
「わかった、私のジャージ貸してあげるから。」
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