二十九話 疲れ(ティアード)
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不思議な少女と出会った。
逃げている最中に手を引っ張ってくれた。
ーなぜだろうー
不思議と親近感が芽生えていた。
自分はテロリストとして認識されるはずなのだが、少女はマンションに招いてくれた。
ーーーーーー
彼女達の部屋の中。
とても優しく接してくれている。
「・・・なんで、僕を助けてくれたんですか?」
広翔は問う。
すると手を止めてこう言った。
「助けてあげたんじゃなく、助けたかったんだよ、私が。」
、
いろいろな意味が詰まっているいうな言いぐさだった。
どっかで聞いたことある様な言葉だった。
「・・・僕がさっきなにしたか知ってます…よね?」
広翔はまた問い返す。
知りたいことだらけだった。
そしたら、彼女は微笑を浮かべた。
「まあ、だいだいね。」
軽くそう言った。
名前を知らない俺を助ける義理もないし、意味もない。
「・・・うーん 何から話せばいいかな…」
彼女は机に頬杖をつきながら考える。
何もわからない広翔には、ここにいていいのかも分からなかった。
何人もの人の命を奪った俺には。
「私はね、ーあなたがここに来た理由をしってるんだ。」
なにかドヤるような顔をして言った。
表情も和らげ、どちらとも会話しやすくなった。
「・・・はぃ?」
少しひょうたんな音がでた。
何言ってんだこの女は。
同じ年くらいなのにえらそーに。
「大好きなお姉ちゃんと運命の出会いをしに来た?…とか?」
2回イントネーションが上がった。
(あれ?)
「え、なんで? なんで知ってるんですか?」
素の反応をしてしまった。
でもこの人とは初めて会ったはず。
「さあねぇーーー 自分で考えてみ?」
またはや上から目線。
(・・・)
「・・・もしかして…僕の姉を知ってたりします?」
問いかけたのは何度目だ。
心の中ではもうどうでもいいと思った。
「うーん、どうかねぇー」
ムカッ
「もう帰ります。」
態とらしく席を立った。
「あーー待って、待った。」
肩を抑えて全力で引き止める。
「あー、うん。結論から言うとね、君の姉は………私なんだ。」
「あ、もう時間なんで.」
また同じく席を立った。
「本当だって!!
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