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ルドガーinD×D (改)
十三話:拉致されました
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お互いの手に剣を携えて向かい合う。
そして、次の瞬間に同時に踏み出し刃を交える。





「はあ…はあ…やっぱり強いね、ルドガー君は」
「そう言う祐斗も前よりも腕を上げてると思うぞ?」
「その割にはあっさりと倒したよね?」
「経験の差じゃないか?速さじゃ俺には分が無いんだしさ」

正直言って単純な速さじゃ『騎士』の祐斗には及ばない。
なら、どうして俺が勝っているのかと言うと
祐斗の次の動きを予測できる経験があるからだ。

ただ速いだけなら大した事はない、余裕を持って対処できる。
そこにフェイントとかを混ぜられると結構きついけどな。
まあ、骸殻を使えば速さの面でも祐斗を圧倒できるけどな。
わざわざ、こんなことで時歪の因子化(タイムファクターか)の危険性を負う気はないからな

オリジンは分子世界はもう二度と生まれないとは言っていたけど、
俺が時歪の因子化(タイムファクターか)しないという保証はどこにもないからな。
あの性格がねじ曲がったクロノスの事だ。骸殻が使える以上は時歪の因子化(タイムファクターか)
も残っているかもしれないからな。自分から消すなんて絶対考えないだろうからな。

「経験か……今まで結構、戦ってきたんだけどね」
「ならそれよりも俺が戦ってきたってことだろ」
「ルドガー君……君は今までどうして戦って来たんだい?」

不意に真剣な表情で聞いて来る祐斗の様子が気になったがただ単にそういう事も
あるんだろうと思って考えるのをやめてさっきやってきたイッセーと小猫が
組手をしているのを見る。
あ、小猫の一撃でイッセーが吹っ飛んで木に当たった。

「ルドガー君?」

おっと、祐斗の質問に答えないとな。
軽く頭を振って何でもないと心配した様子の祐斗に笑いかける。

「多分…ただ守りたかった、だけなんだと思う」
「守りたかった……」
「本当に大切な物を……約束を…ただ守りたかった、そのためならいくらでも戦えた」

他人の大切な物を壊してでも、世界を壊してでも、仲間(ミラ)を失ってでも
“自分”を殺してでも、兄を殺してでも、己の命を差し出してでも……
……俺は戦ってこれた。

それなのになあ―――

「それが無い今は……俺はなんのために戦うんだろうな?」
「ルドガー君…君は…っ!」
「ごめん、今のは忘れてくれ」

俺の表情で察してくれたのか黙ってうなずいてくれる祐斗。
ダメだな、俺……こんなことじゃあ、みんなに迷惑をかける。
それにこんなんじゃ兄さんにもエルにも顔向けできない……。
でも……二人の居ない世界で俺は何の為に生きていけばいいんだ?


Side木場祐斗

ルドガー君と戦ってまたあっさりと負けてしまった。
正直
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