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パズル&ドラゴンズ 〜Sundara Alab?l? L?'i?a P?n? lil? 〜
4話.減らず口と睡蓮 〜開花〜
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は塔の屋上の石床の固さが、胸上からは寄りかかっている”彼女”の身体の柔らかな感触が伝わってきた。
 
 左横からは吹き抜けるそよ風が、右横からは肩にもたれ掛かった”彼女”の息遣いが、男の頬を撫ぜた。

 男はしばらくの間、視線も身体も動かすことを忘れて、青い空を眺めていた。

 そうして、どれくらい経っただろうか。


 

 「………ん………」



 男は、右頬には息遣いに混じって発せられた”彼女”の小さな声を、胸上からは”彼女”の小さな身じろぎを感じた。

 ほどなくして、男の胸上から”彼女”の暖かさと重さとが離れていった。

 そして、空の青一色だった男の視界に、美しい”彼女”の顔が写り込んだ。

 見蕩れる、というのはまさにこのことだろう、と男は心のどこかでそう感じていた。
 
 美麗な花のように、たおやかでありながら、どこか幼くもあるような可憐さを併せ持った、そう、正しく神々しい、気高き美しさを湛えた顔が、微笑みをもって男と視線を絡ませた。

 微笑と共に、”彼女”は言葉を紡いだ。



 「アープセー・ミルカール・クーシー・フーイー(はじめまして)」

 
 「私は、カーリー。『秘女神・カーリー』。あなたは?」




 
 男もまた、斜に構えた笑みと共に、言葉を返した。




 「神戸……… 神戸 智己(かんべ ともみ)だ」





 
 ―――これは、物語のはじまり。

 減らず口な男と、光の睡蓮の出会い。

 ここより全てがはじまり、睡蓮はついに開花の時を迎えた―――
 

 
 
 

 

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