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パズル&ドラゴンズ 〜Sundara Alab?l? L?'i?a P?n? lil? 〜
4話.減らず口と睡蓮 〜開花〜
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に手を重ねた。
「さぁ、お立ち会い…! 今宵現れるは神か悪魔か、鬼か蛇か…! 願わくば、俺を助ける神であれ…!!」
格好をつけて見得を切り、男は魔法陣に置いた手を勢いよく振り下げた。
――ガコン――
大気を震わす音と共に、上空の大魔法陣から光が迸り、男の眼前を白に染め上げた。
白き閃光に視界を染められながら、男はふと、意識の底から『なにか』が浮かんでくるような、そんな感覚に襲われた。
それは塔の前で目を覚ましたときと同じ感覚。
とても『暖かかった』、『なにか』。
――――そう、それはまるで――――
「………花………?」
閃光が掻き消え、黄金の龍も消え去った塔の屋上。
暗雲立ち込める漆黒から、抜けるような元の青色に戻った空から舞い落ちる”ソレ”を、男は手のひらで受け止めた。
それは一片の花びらだった。
触れれば暖かく、握りこむと淡く消えていく。
ひらひらと舞い落ちてくる花びらたちへ視線を巡らせた男は、ほどなくしてその花びらを散らせているのが何であるかを見つけた。
それは、睡蓮。
空にひとつ咲いた、睡蓮の花だった。
「…んだ、あれ? いったいなんだって……っ!?」
見上げた先の光景に胡乱げな眼差しを向けた男は、細めたその目を大きく瞠目した。
”なにか”が、落ちてくる。
花開いた睡蓮から、花びらとは違った、なにかもっと大きなものが零れ落ちるのを、男は見た。
男はそれを見ながら、どうやらその”なにか”は人型であること、そしてその”なにか”はどうやら男の方に向かって落下してくるようであることを理解した。
「っていやいや待て! 呑気に実況してる場合じゃねぇ! どうすんだ!? これ、どうすんだ!?」
にわかに慌てた男は、避けるべきか否か、いやそもそもあれは人か人ならば避けてしまったらえらいことになる気がするぞいやしかしけっこうな高度から落ちてきてるぞあれ受け止められんのかもしかしたら俺もあれも丸ごと潰れて終わりじゃないのか、などと考えを錯綜させ、そうこうしているうちに、空から落ちた”なにか”は既に男の鼻先まで迫っていた。
瞬間、目に飛び込んできたのは美しい女性の顔。
ひそやかに閉じられた瞼に、薄く開かれた唇。
刹那、なぜかそれらが男の目に焼き付いた。
そして、避けることも受け止めることも忘れた男は、落ちてきた彼女に対し、完全に無抵抗で押し倒されるに任せる形とあいなった。
衝撃は思いのほか軽かった。
しかし、確かな重さと暖かさをもって、”彼女”は男の上にしだれかかっていた。
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