瀧馬等の休日
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ず触れなければ見破れず、触れても乱気流の如く渦巻ているので下手をすれば触れた個所に傷がつくという、攻撃面では心許無いが攻防一体のスタイルである。
しかしながら弱点もあって、コレを発動している間は左手は言わずもがな、微調整として使っている右足も当然使えず、放出するという能力の特性上応用しても纏うのは苦手なようで、やはりそうそう長く使っていられないのである。
その僅かに消えている間を利用し近付こうとして……ここで思わぬアクシデントが起こってしまった。
「属性玉――――兎耳属性!!」
「ブルー! 一般人達を頼む!! ……ってあたっ!?」
「……あっ」
何と不意に飛び込んできたテイルレッドがグラトニーにぶつかってしまい、ソノで集中力が途切れて姿をさらしてしまったのである。
こればかりは流石に予想は出来ないし、見えていなかったのだからツインテイルズ側にも非は無く、どちらが悪いとも言えない。
「のわああっ!? ここ、こんなとこからいきなりグラトニーがァッ!?」
「な、なんとぉっ!! 貴様一体何処から現れ―――」
「がぶっ!!」
「ぎぃぃぃああああぁぁぁ!? 喰われたァァァあっ!?」
面倒臭くなったか驚く面々を無視してグラトニーは喰らい付いた。半ばヤケクソ気味に突撃したように見えるのは、ス二ーキングが失敗して空気的にどうしようもなくなったからかもしれない。
喰い千切られた部分を押さえながら、蟹の化け物はよろよろと立ちあがる。
「あ、現れたかテイルレッド! 世界を超えて強さの知れ渡る、幼く美しき戦士―――」
「がぶっ」
「よゴイデェエエエェェエェ!? は、話ぐらい最後までぶほおっ!?」
知るかとばかりに殴り飛ばされた。
まだ名乗りもあげてないのに、なんだか不憫になってくる。
蟹の化け物はもう意地でも言いきる為に、戦闘員を盾にして移動しながら大声を張り上げた。
「我が名はクラブギルディ!! 項属性―――」
「ドラアッ!!」
「ごっはああっ!?」
「グ、グラトニーっ!? 最後まで言わせてやれって!? 何か可哀そうだし!!」
思わず突っ込みを入れてしまうテイルレッドではあるが、グラトニーが周りを考えずにクラブギルディを吹き飛ばしている事に不安を覚え、周りに被害が出ぬよう警戒し始める。
……ちなみにテイルブルーは、兎耳属性の跳躍力強化を使って、戦闘員相手に遊んでいた。
対するグラトニーとクラブギルディの対決は、グラトニー優勢かと思われた矢先、戦況に変化が起きる。
「ぬぅぅ……」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ