瀧馬等の休日
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少し勘ぐればもしかするとツインテイルズに会いたいがために態と危険に飛びこもうとしているのではないか……そうも受け取れてしまう。
ふと、護衛のメイドから睨まれるでもただ見ているでもない、説明し難い感情を込められた視線を向けている事に違和感を覚えるも、深く入り込んでも自分に対した利が無いと感じているのか、瀧馬は一言挨拶してから神堂に背を向け歩いて行った。
『あのメイドさん結構美人だっタガ、いやはや何歳なのかねネェ』
「……何でそんな台詞が出てくるんだ」
『いやあの視線ハ……や、言うのはよしとクカ……時に相棒、あのメイドさんは相棒的にどウダ?』
「可も不可も無く……ってとこだな。俺が判断するなんざおこがましいだろうがよ」
『クハハ、そうかいそうカイ』
結局何が言いたいのか理解できないまま、瀧馬は小腹見たしにと有名チェーンのテナントでハンバーガーをしこたま買って、開いた口が塞がらない店員や客を余所にそれらをコーラと共に流し込んで行く。
そして、最後のハンバーガーに食らい付いた、その時。
『相棒来タゼ!! エレメリアンの気配ダ!!』
「……んじゃ、物理的腹ごしらえの次は、属性力の腹ごしらえと行きますか」
『いいねいいネェ! 大分板についてきたぜ相棒ヨォ!!』
言うが早いか別の場所に移動して、人外的身体能力を持ってあらぬ場所に張り付き、何時ものように唱える。
『コネェクトォ!!』
「コールズセンス」
対照的な温度差で紡がれた言葉が形となり、醜いとも形容出来てしまうオーラに包みこまれ、グラトニーが出現した。
左手を握ったり開いたりを繰り返している間に、鼻をひくつかせて匂いの発生源を静かにたどる。
「こっち!!」
……なんて事はせず、匂いを感じるや否や驚く人々をしり目にパルクールもかくやの乗り越しや呼び下りを行って、即座に目的地へ向けて移動し始めた。
ショッピングモールの外、駐車場である現場について見えた状況は、案の定、会長が戦闘員と蟹の怪人に囲まれてしまっているものだった。
『理不尽な言い方かもしれねェガ、あんなんなっても毎度毎度懲りない嬢ちゃんだヨナ』
「……同意……」
『そうれはそうと妙に集中してんな相棒……アレを使う気かカ?』
「うん」
又かよと、徐々に瀧馬の影響を表に出せるようになっているのか、グラトニー姿で溜息を吐いてから、思いっきり飛びあがって取り込んだ空気を爆発させる何時もの戦法とは違う、風を体に纏って空気を使い光を屈折させて姿を消すという、絡め手を使いはじめた。
特殊な風である故にま
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