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寄生捕喰者とツインテール
瀧馬等の休日
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ギルディではあるが、彼の中に渦巻いているのは威勢のいい文句では無く、諦めがしめる諦観であった。


 ツインテイルズは、彼等が今まで戦ってきたそのツインテール戦士よりも強い……強過ぎる。

 加えて彼等の天敵とも呼べる、芯となっている属性力を特定出来ない謎のエレメリアン、グラトニーの存在もより重くのしかかってきている。


 また、ドラグギルディの参謀であり部隊の頭脳でもあった彼は、進行の際に課せられる裏の目的、“ツインテール属性の拡散・養殖”についても知っていた。
 つまるところ、部隊最強であり作戦の要でもある彼が倒されてしまったという事は、スパロウギルディ他構成員たちは倒されたも同然なのであり、それを知っているからこそ諦観に支配されてしまっているのである。


 当然何も知らないエメレリアン達は、無駄に儀に熱い所がある故に弔い合戦だと燃えている物が大多数。しかし、どれだけ送ろうとも、待っているのは倒されるか喰われるかの、どう転ぼうと死ぬ理不尽な二択しかないのだ。


「ツケが回ってきたか……味を占め、効率ばかり求めてきた……此方も地道に積み上げていく事を怠ったが故の、重い大きなツケが……」



 スパロウギルディのいうとおり、アルティメギルは味を占める前からもどちらかというと、隊長は強くそのほかは中途半端な一強百弱な部隊であったのに、効率のいい養殖に手を出してしまったからは更にその傾向が強くなってきてしまっていた。

 ドラグギルディほどの実力者は他部隊部隊長でも中々おらず、何とか部下を宥め士気を下げてこの世界から撤退するべきか……スパロウギルディそう考えた時。



「スパロウギルディ隊長!! 新たな部隊が増援に来るとの知らせが!!」
「……しかしな……生半な部隊ではどうにもならんのだぞ……」
「生半どころではありません! リヴァイアギルディ様の部隊です!」
「何と!」


 部下達の報に思わずスパロウギルディは立ち上がった。それもその筈、リヴァイアギルディはドラグギルディと修行時代を共にした猛者であり、実力も匹敵すると折り紙つき。

 思わぬところに居出た吉報で、スパロウギルディの顔にも希望が戻ってくる。


 そんな彼に、更なる衝撃が舞い込んできた。



「それともう一部隊……クラーケギルディ様もここに!」
「何……!? まことか!?」
「はっ! 間違いは無いかと!!」



 クラーケギルディはとある事情によりリヴァイアギルディへと対抗意識を燃やす戦士であり、ツインテール養殖という今の今まで常勝であった作戦にも拘らず、自ら戦場へとおどり出て戦果を上げなお上げてきたという。



「お二方の仲が非常に悪く、お互いを強くライバル視しているのはアルテ
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