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藤村士郎が征く
第21話 川神姉妹堕つ(メンタル面が)
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まで一人で食べようとしていた与一が、あまりの光景にすかさずツッコみを入れる。

 「午後の授業で集中力を低めない様に、これでも腹八文目の量なのですが・・」
 「これで・・!?」

 そこで弁慶は、ジャンヌの横で一人黙々と昼食をとっている雫に目線を向ける。
 その視線に直に気づいた雫は、一旦箸を置く。

 「お嬢様は大変な健啖家の上、育ち盛りなのですよ。弁慶殿」
 「いや、私はそんな事を聞きたかったんじゃないんだが・・・。あと、呼び捨てで構わないけど?」
 「了解しました。ではお言葉に甘えまして、それでは何が聞きたかったのでしょうか?弁慶」
 「あー、それは・・・って!!」

 弁慶が目にしたのはジャンヌが既に1段目を食べつくしたのか、2段目を上品に食べている処だ。

 「ジャンヌさんは速いな!もう1段目を食べつくすなんて、それが昨夜の時魅せた実力に繋がるモノなのだろうか?」

 ジャンヌの怒涛の食事の速さと量に、何故か思わず興奮している義経。
 それに対しジャンヌは、一旦箸を置く。

 「さぁ、判りませんが・・・如何してその様な事を?」
 「昨夜の雫さんとの戦いが九鬼では撮影されていたんだ。それを見て義経は、まだまだだと自覚させられた」
 「だから、私の何かを参考にすればさらに強く成れるのではないかと?」

 その通りだ!と満面の笑顔で答える義経。

 「ですが、九鬼財閥には強い人もたくさんいるのでしょう?それこそ、紋白さんと共に編入してきたヘルシング伯爵の様な方も」

 寧ろそちらを参考にすればいいのでは?と言う風に頭を傾げるジャンヌ。
 それを義経は困った風の表情を作る。

 「それはそうなのだが・・・義経が求めているのは同い年かつ格上の存在なんだ」
 「とはいわれましても、私は特別な事は何もしていませんよ」

 その答えを予想――――いや、事前に雫に言われていたので「う゛」と言う声を漏らすだけだった義経。
 そんな彼女らをよそに、冬馬と英雄は彼女たちを見ながら話し合っていた。

 「如何やら義経さんは、ジャンヌさんの強さに魅せられたようですね」
 「まぁ、魅せられても仕方あるまい。ジャンヌがサバットの使い手であった事は知り得ていたが、あれほどの戦闘力を持ちえた上で普段は凛としているのだからな」
 「これでは、ジャンヌさんのファンたちが躍起になるのも解りますね。ただ・・」
 「うむ、お前の言いたいことは分かっている。これで士郎の事がばれたら学園中が殺気立つことはもはや必然だろうな」
 「九鬼英雄、その士郎とは一体誰の事ですか?」

 そこに、盗み聞きを立てていた訳では無いものの、たまたま耳に入れたマルギッテが興味を覚えて、2人の前に立つ。

 「うんむ?マルギッテよ
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