第21話 川神姉妹堕つ(メンタル面が)
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かねた百代は、発言を促した。
「・・・なら、お言葉に甘えて。モモって自分の事をよく美少女美少女って言うけどさ、いや勿論見た目は如何見ても美少女だろうさ。けどなんて言うか・・・」
「何で言葉を濁すんだよ!?」
「いやぁ、美少女は美少女でも、残念な美少女だなっと思ってさ・・」
「な・・んだ・・と!?」
そんな士郎の心もとない?発言に、膝が折れ手を床に付ける百代。
(残念な美少女・・残念な美少女・・残念な美少女・・残念な美少女・・残念な美少――――)
更には追い打ちをかける様に先の言葉が耳に残り、百代のみにエコーが聞こえる始末だ。
「む?」
そんな状態の彼女をよそに京極はふと時計を見上げると、そろそろ小休憩時間が終わりそうだった。
「そろそろ休憩時間も終わるが、自分の教室に戻らなくていいのか?武神」
気分が駄々下がり状態の百代に、あまり気にした様子も無く告げる京極。
それに対して一応、耳に入っていたのか、食料を求めて下山してきた熊のような姿勢で教室を出ていく百代。
意気揚々と3−Sに来た時とは真逆に、とぼとぼと帰って往った。
因みに、元々彼女は自称《戦う美少女》だからと言う理由で頭はいいが勉強嫌いだった故、いつも以上に放課後まで気の抜けた顔をして授業を受けたそうだ。
そして、何故百代はあんなにまで気分が落ち込んでいるのか解らずに、士郎はあの発言から始業のベルが鳴るまで首をひねり頭上にクエスチョンマークを浮かべていたのだった。
−Interlude−
3−S
時刻は昼休みになり、昼食を用意していないものは食堂まで我先にと急いで行く。
事前に自炊或いは早買いした者は屋上や校内の本館外で食べるものも出て来ていた。
しかし、3−S生徒の大半は良いトコの子供ゆえ、人格はどうあれ基本的には教室内で食べる者達がほとんどだった。
そして、それは士郎も同じだった。
鞄から弁当を取り出し、誰とも言葉を交わすことなく中身のサラダから手を付け始めた。
それを向かい合って食べていた京極は、士郎の弁当を見て興味を覚えた。
「ふむ?それが士郎の弁当か・・」
「ん?ああ、それがどうかしたか?」
ここ3−Sは先にも記したように、大半の生徒が良いトコの子供である。それ故に毎食毎食が豪勢な内容になっているのだ。京極の弁当も豪勢と言う訳では無いが、少なくとも普通の弁当よりは上位に位置するおせちの様な彩具合だった。
翻って士郎の弁当の中身は、至って普通だった。少なくとも見た目は。
「いや、別段どうもしないのだが、藤村組の重要人物の1人と言われている君の弁当の内容に興味を覚えてしまってな」
「成程、それがこん
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