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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第63話 クレインVS赤い巨兵と蒼い騎士
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を着た誰か。アーマーで覆われているがその声でクレインだと零治には分かった。
「ホムラはどうしたんだ?」
『私はここに居るわ』
クレインの言葉に返事をするホムラ。
「………なるほど、裏切ったって事かな?」
『元々私達は利害が一致して協力しただけよ、私がどうしようよあなたには関係無いわ』
「だが、それでも君の気持ちの変化には正直驚いた。一体どうしたんだい?」
『………説得されたのよ。私の本当の気持ちを気づかされてね、もうどうでも良くなったわ』
「なるほど、その姿でもまだ女だったって事かな?」
『そうね………だからこそ、彼女達の未来を潰したくないとも思ったのよ、私みたいな思いをしてほしくないってね』
「………私には分からない感情だ」
険しい顔で唸りながら答えるクレイン。
『そうね………あなたには理解できないでしょうね………………零治、私も協力するわ。クレインを倒せばこの戦いも終わる』
「ああ。………桐谷、やるぞ」
「分かった、あの時以来だな………」
「エリス、アーベントを」
『分かったわ』
「エリス………?」
ラグナルで無い名前、そして聞いた事のある名前に疑問を持ちながら桐谷は呟く。しかしいつもの赤いラインが特徴のアーベントを見て、切り替えた。
「出し惜しみはしない………フルドライブ!!」
魔力を解放し、アーベントの真の姿を見せる。赤いラインが青いラインへと代わり、パルチザンランチャーも形が変わる。
「いきなり本気だね」
「時間も無いからな直ぐに終わらせてやる!!」
そう言い、2人は駆け出した。
「援護を頼む」
「突っ込め!!」
パルチザンブラスターの砲撃を連続で発射し、その砲撃と共に桐谷が突貫する。
「くっ………」
クレインは魔力の盾を出現させ、砲撃を防ぐが、連射される砲撃に何とか手が追いついている状態で、桐谷の突貫に対応できる余裕は無かった。
「だが………!!」
それでも砲撃と共に向かってくる桐谷の動きは見ている事が出来、タイミングを見計らって避けようと考えたクレイン。
だが、近くに来た途端、桐谷は急上昇。
「なっ!?」
いきなり視界から消えた桐谷を追おうとするが、零治の砲撃で手一杯で対応が出来ない。
「先ずは!!」
リーゼの角が魔力を帯び、そのまま落下の勢いと共にクレインを斬り裂いた。
「うおおっ!!」
装甲を斬り裂く。………が、それほど深くはダメージを与えられず、浅い。
「だが、それだけじゃ終わらない!!」
距離を取らずバンカーでそのまま貫く。
「ぐうっ………!!」
加速からの一突きでは無いので普段よりも威力が低いが、それでも爆発によりクレインは完全にのけぞった。
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