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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第63話 クレインVS赤い巨兵と蒼い騎士
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的に停止状態にしただけなので、それから今度は完全にレリックを破壊しないといけません。ですけどそれにはかなり精密な魔力操作が必要で少し失敗すれば人体に後遺症を残してしまうかもしれません………」
「そ、そんな………!!」
離れた場所から話を聞いたなのはだが、直ぐにヴィヴィオが向かって来て戦闘に集中した。
「他に手は?」
「無いです。これが一番ベストで確実だと思います。この方法で、シャイデ・ミナートはイクスヴェリアを救いました」
「なるほど、実際に検証済みってか………」
「ただし、あの時はただ破壊だけの作業をしただけで、今回みたいに無理矢理停止させてからしたわけじゃないです、なのでどうなるかは正直未知数です………」
「………」
そんなイクトの言葉を聞いてバルトは静かに考え込む。
なのははビットを上手く操作し、ヴィヴィオ自分に集中させていた。
(この案でやるとしたら威力で考えれば普段なら俺の方がある。聖王器であればヴォルフバイルの時以上の威力もだせるだろう。………だがそれはどちらかと言えば広域殲滅タイプだ。………そうなると、一点集中で攻撃出来る技でそれ以上の威力となるとなのはのブラスタービットを最大の4基まで起動させたスターライトブレイカーか………だが今のなのはの身体じゃ………)
そう思いながらなのはを見るバルト。
(………大丈夫です、行けます!!)
(なのは………)
念話をしたわけではないが、互いの顔を見て、瞬時に意思疎通が出来た。
「なのは!!」
「はい、お願いします!!」
「えっ!?」
その後の動きは速かった。
イクトに説明する前にバルトはなのはの名前を呼び駆け出す。
それと同時にヴィヴィオから距離を取り、なのははビットを4基展開した。
「集束開始………くぅ!!」
魔力を集束したと同時に軋むような痛みが全身を襲う。その痛みを噛みしめ、集束を続ける。
「………!!」
「おっと、行かせねえよ」
なのはの魔力の動きを危険と感じたのかヴィヴィオが迎撃に向かおうとした所をバルトが止めた。
「ヴィヴィオ、悪いが少し痛い目みてもらう。文句は全部終わった後に聞いてやる、だから我慢してくれよ!!」
そう叫びながらバルトは斧をヴィヴィオに向けるのだった………
「………ここは、桐谷!?それにあれはバルトさん!?………いや、バルトマンか!!」
転送が終わるとそこは広い部屋の中。そこにはアルトアイゼン・リーゼの姿となった桐谷と、大怪我を負ったバルトマンの姿があった。
「その反応………まさか戻ったとのか?」
「その声………まさかクレイン・アルゲイルか………」
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