下忍編
宣戦布告
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と」
「ああ、いいそう」
言った後、鼻息を荒くしながら、肩をいからせ、耐えきれない怒りを我慢できず、髪の毛をかきむしっているだろう。あの子、短気だから、きっとネジに殴りかかったりして、サスケか、班員の人に止められたんだろうな。…止められたよね? 問題起こしてないといいけど。
そう思いながら、カトナはネジに向けて笑いかける。
「次、闘うの?」
「分からん。まだ試合相手は決まってない」
「なのに、言ったんだ、あのこ」
相変わらずだと思う。
その感情任せの生き方が、あの子の魅力だと思いながらも、そろそろこの部屋から立ち去ろうと立ち上がり、扉の前に立ったネジの背中を見つめ、そして、カトナはまっすぐに、偽ろうともしないまま、言い放つ。
「ネジ…、ナルトは強いよ?」
いきなりの意表を突く突然の台詞に、何だと言わんばかりにカトナの方を見れば、カトナはいつもの無表情のまま、けれども、どこか面白そうだといわんばかりの雰囲気をにじませつつ、言葉を紡ぐ。
「体術は、あのサスケと私、それに、カカシ先生、仕込み。忍術は使えない、けど、チャクラ、保有量は、この中忍試験、の中の、誰よりも、ひいでてる」
暴走することはないだろうが、もしもしたならば、九尾のチャクラも上乗せされる。そのチャクラの総量はずば抜けていて、きっと、誰も追いつけないだろう。あの、赤い髪の少年もまた、追いつけない筈だ。
しかも、ナルトの体には九尾が封印されているので、勝手に体が怪我を治癒し始める。チャクラが補給される限り、柔拳によって作られた傷は治癒され始めるだろう。
ダメージは残るとはいえ、ナルトはネジにとって厄介な敵だろう。
だからといって、ネジがナルトに負けるとは、カトナは別に思っていない。
ただ、これからナルトを手伝うのに、ネジに対して助言しないのは公平ではなく、ナルトが嫌うだろうからと、助言しているだけである。
そんなカトナに、ネジは分かっているとでも言うように頷く。
「そうだろうな。俺の柔拳は忍術を使う者に程効果的だ。体術に専念する相手では、少し時間がかかってしまう。何より、あの鋼鉄の腕には柔拳が効きにくい」
柔拳とは、もともと、チャクラの経絡系を破壊することを目的としているので、内部に強い衝撃を残すこともできるから、別に人体相手でも問題はない。
が、それはより上級の使い手の話であり、現在のネジのレベルでは、鋼鉄の腕に攻撃などすれば、指全体に負荷がかかり、相当なダメージが来ることになるだろう。
柔拳は人体の破壊には適切でも、物体の破壊には不適切なのだ。
ナルトのような鋼鉄の腕の持ち主では、その力は半減されると言ってもいい。
が、カトナに言えば怒られるだろうが、相手は忍術が使えない。近距離戦
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