第四部『CHILD'S PLAY 〜邪神暗躍ッ!闇に囚われた少女を救え!だゾ〜』
第14話『弱いものイジメはダメ、ゼッタイ』
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何度も宙に舞うコンパクトに右往左往するアリスンの瞳には、涙が浮かんでいる。
いい気味だ。
そんなアリスンの姿を見て2人はそう思った。
神之介もライカもアリスンばかり贔屓する。
自分たちを蔑ろにしているのはアリスンの方なのに、2人ともアリスンを叱らない。
叱られるのはいつも自分達ばかりだ。
アリスンはずるい。
女だからって、特別扱いされてるんだ。
調子に乗ってる。
だから少しくらい、いたいめをみせてやらなくちゃいけない。
悪いのはアリスンの方だ。
「こんなものこうしてやる!」
コンパクトをキャッチしたジョージが蓋を開き、鏡を床に思いっきり叩きつけようとした。
―それが、引き金になるとも知らずに。
「!!!」
ジョージの行動を目にしたアリスンの中で、何かが弾けた。
・・・同じだ。
暴力を振るわれたり、いじめられたりしたときに、決まって湧き出てくるあの感覚。
自分でも抑えきれず、現実を侵食するモノ。
けど、仕方ない。
人間は怖い。
他人は怖い。
実際にこうして、みんな私をいじめるから・・・。
私だって痛いのは・・・辛いのはイヤなのに。
何もしてこなければ、私だって何もしないのに。
だから、私は悪くない!
何も悪くない!
もうどうなったって知るもんか
怖いのなんか、ぜんぶ、なくなっちゃえば良い!
だから・・・。
全 て 消 え ろ ! ! ! ! !
それは、全てに対する憎悪。滅塵滅相の意思。アリスンは、自分の中で暴走しようとしていたソレの、制御を放棄した。
コンパクトが床に触れる。
それと同時に1つの世界が解き放たれた。
SIDE 神之介
「!?」
「神之介!これは!!?」
「どうしたの?お兄ちゃん」
凄まじいまでの魔力を感じ、オラとアルの表情は強張る。この反応はそう・・・、
「「アル(妾)の断片だ!」」
それははっきりと方角を、場所を指し示していた。
「断片!?何処から・・・」
「あの方向だと、ライカさんの教会だゾ」
ボーちゃんの言葉にオラは答える。思い当たるのはアリスンが持っていたコンパクト。
「悪い予感・・・的中だ」
「にしても・・・だ。何故すぐに気づかなかったのだ?妾の一部ならば見落とすハズがないのに・・・」
「確かに・・・な。だが、考える時間がねぇ、急ぐゾ!」
「あい分かった」
色々と謎だが、兎に角現場に急ぐべきだろう。
とりあえず、オラとアルはマギウススタイルに変身し、3人を担ぎ上げる。マギウスとなると筋力が強化されるようなので普通では無理なこんな芸当も出来ちゃったりするのだ。
「マギウスウィング!」
そして、そのままマギウスウィングを展開しアーカムの
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