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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第5話 賑やかな晩ご飯、そして舞い降りる死神
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らここで引いてまたの機会にとなるのだろうが、そこは自他共に認める
戦闘大好きっ娘
(
バトルマニア
)
の二人である。引き下がるであろうはずもなかった。
「ラディ、私は思うのだ……」
「思わなくて結構です」
「やはり、仲間との絆や信頼とは戦いの中でこそ芽生え、育つものだと思うのだ」
「いやいや人の話聞いてます?」
「拳を交わし、刃を交え、力を比べ、技を競う。その過程の中からこそ信頼や絆というものは生まれるものなのだ」
「なら内勤組はいったいどうやって親交を深めるんでしょうねー」
「思えば、私とテスタロッサとの出会いもそうだった。あれは、そう。冬の寒い日の出来事だった……」
「その話長いですか? 話長くなるなら少しトイレに?―」
「?―シグナムの話はまだ終わってないよラディ?」
トイレという大義名分の下戦線離脱を図ったラディだったが、先回りしたフェイトが肩に手を置き強引に上がった腰を席に叩きつける。
その間にもシグナムのフェイトとの“斬り愛”の話はなんだかんだで続き、そして結論。
「さぁ
戦
(
や
)
るぞ!!」
「嫌です」
「なぜだ!?」
デバイスと騎士甲冑を展開しやる気満々のシグナムに対し、冷えた視線を向けながらラディが無慈悲に拒否の言葉を叩きつける。
今までの話からすれば当然の結果なのであるが、そこはそれ、
戦闘大好きっ娘
(
バトルマニア
)
の二人である。
シグナムはおよそ人に向けるべきではないような奇異の視線でラディを見つめ、フェイトはというとその綺麗な顔に笑顔を浮かべたまま、ラディの肩に置いた手に無言で力をこめる。
「いやいやいや、この流れでなんで模擬戦やると思ったんですかやらないに決まってるでしょう!! そもそも自分あまり模擬戦とか好きじゃないですし……というかフェイトさん痛いです、肩ぁ!!」
「肩が痛い? それはきっと肩が戦いを求めているんだよ。ということで
戦
(
や
)
ろう」
「だからしませんって!! というか肩が戦いを求めるってどういう状況ですか!?」
若干悲鳴交じりのラディの叫びにも変わらぬ笑顔のまま、フェイトは無言で肩に置いた手に力をこめる。
その笑顔でもう色々と察してしまったのだろうか。ラディはテーブルに片肘を着き、ヤケクソ気味に溜息を吐き出した。
「分かりましたよもう……やればいいんでしょ、模擬戦」
「「おおっ!!」」
とうとう心折れたラディの一言に、フェイトとシグナムは色めき立つ。
喜色満面といった顔でハイタッチを交わす二人に、しかしラディは鋭く指を向けながら「ですが!!」と少し大きく声を上げる。
「?―“デザート” を食べた後でやりましょう。これは、これだけは譲れません!!」
ラディの言った “デザート” という言葉に二人が一瞬固まる。
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