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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第5話 賑やかな晩ご飯、そして舞い降りる死神
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 第97管理外世界地球、海鳴市。機動六課がロストロギア探索任務の現地拠点に使用している湖畔のコテージに食欲を掻き立てるいい匂いが立ち込めていた。
 匂いの正体はバーベキュー。
 すずかとアリサが材料を用意し、部隊長であるはやてが自ら作ったものである。
 市内でのサーチャー設置任務を終えた六課一同は、現地組と六課組の自己紹介も程々に、各々はやての手作りバーベキューに舌鼓を打っていた。

「ん〜♪ 部隊長のバーベキューおいしいです♪」
「キュク〜♪」

 肩に乗ったフリードに肉を分けながら、キャロが頬に手を当てて満足そうに顔をほころばせる。
 それに皿に乗った肉を口いっぱいに詰め込んだエリオも、何度も頷いてこれに応えた。
 そこに両手これでもかと肉の積まれた皿を載せたラディが現れる。

「ほれ、肉追加だ。二人とも成長期なんだからしっかりがっつり食えよー」
「あ、すいませんラディ陸曹!!」
「すいません!!」

 持ってきた皿を近くのテーブルに降ろすラディに、エリオとキャロは二人そろって頭を下げる。
 相手は歳も立場も階級もすべてが目上の人間。礼儀正しい二人にとっては当然の対応だった。
 だが、対するラディの方は二人の対応が気に入らなかったらしく、下げられた頭に軽く握った拳をこてんと落とした。

「二人とも固くなりすぎだ。部隊長がご飯の用意してる時点でこの席はもう無礼講みたいなもんだ。そう固いとこっちも食べにくい」
「「すいま?―」」
「――それと!!」
 
 再び頭を下げて謝ろうとする二人にラディは指を突きつけて二人の動きを止める。
 厳しく引き締まった顔のラディに、何を言われるのかとエリオとキャロは身を縮こませる。
 しかし二人のそんな恐れは柔らかい声で払拭された。

「こういうときはな、『すいません』じゃなくて『ありがとうございます』だ」
「え……?」
「すいませんじゃなくて、ありがとうございます。ですか?」
「そうそう」

 不思議そうな顔をする二人に、片膝を着いて目線を合わせながら話を続ける。

「相手にもう既にやってもらったことは謝るんじゃなくて感謝したほうがいい。そっちのほうが相手も気分がいいしな。分かったか?」
「あの、えと、はい!!」
「分かりました!!」
「よし。聞き分けがよくてよろしい♪」

 元気よく頷く二人に、ご褒美とばかりにラディは二人の頭を撫でる。
 頭から伝わる心地よいぬくもりに、エリオとキャロも嬉しそうに顔を綻ばせる。
 そのとき、ぽつりとキャロが独り言のように言葉を漏らした。

「なんだかお兄ちゃんみたい」
「「……」」

 消え入りそうなキャロの小さな声に、二人の頭を撫でるラディの手が止まる。
 頭から伝わる心地よい振動が止まったこ
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