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青い春を生きる君たちへ
第4話 卑怯者
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しているという事が今明らかになったのである。外見と中身が一致しないというのは、大古や瀬尾などもそうなのだが、しかし生徒も先生も揃いも揃って「虚構の人」だったとは。


「あ、今言った事は他言無用だぞ。ま、今後お前に友達が出来るというのも、こんな騒ぎを起こした手前難しいだろうし、リークする相手がお前には居ないだろうって計算のもと、さっきの話をしたんだけどな。ああ、毒を吐くのは気持ちがいい!」
「ちょっとすいません。先生、最低です。」
「最低?よく言われるよ、もう慣れてる」


葉鳥は上機嫌に焼き鳥を頬張った。小倉は何度目か分からないため息をついた。


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「……終わらねえな」


謹慎中に葉鳥から課されたのは、大日本帝国憲法の写経だった。これがまた、めちゃくちゃに長い。書いてるうちに手首がどうにかなりそうだ。なぜ葉鳥は「外出するなら勝手にしろ」というニュアンスの事を言ったのかよく分かった。こんな課題を抱えて、呑気に遊びに行ってなどおれない。それを分かってたから、あんな挑発するような事を言ったのだ。やはり、最低である。

二度寝して以降、ずっと写経にかかりきりで、外出禁止の15時も過ぎてしまった。小倉の部屋の中には、カリカリ、カリカリというペン先の音だけが響く。


ピンポーン!


突然鳴った呼び鈴に、小倉はビクっと反応した。この時間に、誰だろうか。葉鳥が様子を見に来たのだろうか。面倒臭がりに見えて、最終日に限ってマメになりやがったのか。色々思っていると、インターホンからは、葉鳥よりもよほど若々しい声が聞こえてきた。


《おーい!開けてくれよ!田中だ!田中智樹!》


小倉は部屋の中で1人ズッコケた。なんで田中が俺の家を知っているんだ、あいつ俺のこと好きすぎだろ……友達になると宣言していたような気がするが、謹慎になったような奴の家までわざわざ乗り込んでくるなんて、案外田中も偏屈な人間なのかもしれない。億劫そうに座椅子から腰を上げ、小倉は玄関へと向かった。


「おっす!元気してる?」
「謹慎中の奴に"元気してる?"って、アホかお前」


ドアを開けると、学校帰りなのだろう、制服姿で、何故か非常にご機嫌な顔をした田中が立っていた。どうしてこいつは、こういつも良い笑顔で現れるのだろうか。それより、小倉が驚いたのは、田中の隣に高田が居た事だった。あの高田が、誰かと一緒にいる。それもなぜか、自分の家の前で。


「おい」
「ん?何?」
「なんで高田が居るんだ」
「俺が連れてきた」


満面の笑みの田中と、そっぽを向いて無表情をしている高田との間にはかなりの温度差があるように見受けられたが、田中
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